(左上)
資産管理部
投信管理チーム
奥田 晃弘

(中上)
プロダクトマネジメント部
リーダー
橋本 浩利

(右上)
ソリューション営業部
法人マーケティングチーム
南 慶吾

(左下)
投信営業第一部
プロモーションチーム
白石 結女

(右下)
投信営業第一部 プロモーションチーム
シニアマネージャー
星 瞳

アクティブETFの取り組み

アクティブ運用型ETF(アクティブETF)とは、株価指数など特定の指標に連動した投資成果を目指すETF(指標連動型ETF、インデックス型ETF等)とは異なり、連動対象となる指標が存在しない、またはベンチマークを上回る運用を目指すETFのことをいいます。海外市場では既に数多くのアクティブETFが上場しており、資金の流入額も近年増加しています。

当社初のアクティブETFについて

2023年6月、東京証券取引所において制度が解禁され、当社初のアクティブETFが2023年11月28日に上場しました。

このETFは、高配当を“継続”できる国内株式を選別し組み入れる戦略です。投資対象企業の選定にあたっては、単に配当利回りが高い企業を機械的・定量的に選ぶのではなく、ファンドマネージャー自らが企業を取材し、今後の経営・財務戦略を分析するボトムアップリサーチを基にして、高い水準の配当を継続できる企業を選定しています。

配当の継続性を重視する理由は、現在の配当利回りが高くても、減配すると株価が下落し、最終的にトータルリターンが悪化する可能性があるためです。配当の継続性を確認するためには、企業の業績や財務情報だけでなく、内部留保の活用方針など、今後の戦略を経営者やマネジメント層から直接ヒアリングすることが重要です。そのため、取材活動を通じて徹底したボトムアップリサーチを行っています。

また、中小型株を含めた幅広い投資対象から企業選定を行っています。国内の大型高配当銘柄だけに限定すると、ポートフォリオの大部分が自動車や金融、総合商社などの外需依存企業や製造業に偏ってしまいます。これらの銘柄は株式市場や為替の影響を受けやすく、値動きが大きくなる傾向があります。一方、中小型株も含めて高い配当を継続している銘柄を選ぶことで、建設や卸売、情報通信サービスなど内需の非製造業銘柄の組み入れ比率が高くなります。これらの企業は大型株に比べて為替の影響を受けにくく、事業に対する投資も少ないため、業績が安定しやすく、継続的な配当を実現しやすいと考えています。また、近年、株主還元に積極的な中小型株が増えていることも、好材料と考えています。

上場にあたり意識したこと

上場にあたり意識したことは「情報発信」です。ETFは、証券口座さえあれば機関投資家も個人投資家も問わずに投資が可能です。一方で、主に販売会社を通じて情報提供を行う投資信託とは異なり、当社が投資家のみなさまに直接情報発信を行う必要があります。

今回のアクティブETF上場に際しては、当社ホームページに特設ページを作成、動画による商品説明に加え、上場後も運用報告動画の作成およびYouTubeへの投稿等、新たな試みを行っています。

今後について

現在上場しているアクティブETFの運用状況を発信しつつ、当社のアクティブ運用力を提供する新たなETFの上場も検討しています。

プロモーションに関しては、SNSなどを活用し、従来の形式にとらわれず、視野を広げてチャレンジし、質の高い情報提供を継続したいと考えています。また、アクティブETFを通じて、アクティブ運用の魅力をお伝えするとともに、機関投資家および個人投資家の皆さまの資産形成に貢献していきます。

米国アクティブETF市場への挑戦

運用部リサーチアクティブグループ兼
グローバル株式グループ
シニアファンドマネージャー
横山 智子

当社は2024年4月、日本の運用会社として初めて、米ニューヨーク証券取引所に上場する日本株式のアクティブETF(上場投資信託)のサブアドバイザーとなりました。レイリアント・グローバル・アドバイザーズ(RGA)社との協業によるものです。RGA社はクオンツ運用に強みを持ち、既に米国で3本のアクティブETFを上場させた実績があります。当社はサブアドバイザーとして、ボトムアップリサーチに基づいた投資対象選択とポートフォリオの構築を担当します。

米国のETF市場は2023年末時点で約1,300兆円の巨大市場で、そのうちアクティブETFは約95兆円を占め、近年では市場規模は急速に拡大しています。この成長市場において米国市場への参入を通じて運用資産の拡大を目指しています。

上場したファンドは、約30銘柄に厳選投資する集中型のポートフォリオです。3~5年程度の中長期的な成長テーマに基づくトレンド分析を行い、成長する市場および成長企業を見つけ出して投資するグロース型ファンドです。成長テーマには生成AIや電気自動車(EV)などが含まれており、リサーチを通じて関連企業を見つけ出し、取材を通じて投資先を絞り込みます。毎週チームで、新たな成長テーマや注目企業についてディスカッションを行っています。海外には、日本株といえばバリュー株投資のイメージを持つ投資家も多数存在しますが、日本株にもグロース株投資の魅力があると広めていきたいです。

海外投資家の日本株への関心

日本経済のデフレ脱却、日銀の利上げ開始、東証のイニシアティブによる日本企業のコーポレートガバナンス向上などを背景に、多くの海外投資家が日本株に注目しています。アクティブETFは海外投資家にとって日本株投資へのアクセスを提供する重要なツールと考えており、海外に向けて日本企業の前向きな変化や、日本株投資の魅力を積極的に発信していきます。

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