グローバルネットワークを活用した
オルタナティブ運用への挑戦

私たちは、海外運用会社とのネットワークを活用したゲートキーパー業務、グループ内外との協働による自社オルタナティブ資産運用ファンドの提供の双方を通じて、優れた投資機会の提供という社会的責務を今後も果たします。

ゲートキーパーから自社運用へ

オルタナティブ資産は、上場株式・債券といった伝統的な投資対象とは異なるリスク・リターン特性を持ち、投資家のみなさまのポートフォリオの効率性向上に寄与することが期待され、投資が拡大しています。しかし、運用人財の不足や伝統的な資産と比べ情報の限られた投資対象であるため、日本の運用会社にとって、自社によるオルタナティブ運用への参入は難しいとされてきました。
私たちはこのような環境下、2014年にオルタナティブ運用の専門部署を設立し、最初の挑戦として、海外運用会社と協働し、ゲートキーパーとしてインフラ・不動産・プライベートエクイティなどのオルタナティブ資産への投資機会提供を開始しました。
また、2014年以降、専門的なノウハウを持つ金融機関や運用会社と協働し、自社で運用を行うオルタナティブ運用商品の新設に向けた取り組みを加速しています(2014年に三井住友海上との協働によりCAT債に投資するファンド、2020年にSMBCとの協働で海外インフラプロジェクトにデット形態で投資するインフラデットファンド1号、2024年に2号ファンドを立ち上げ運用を開始)。

個人投資家への投資家層拡大

近年は、機関投資家向けゲートキーパー業務で培ったノウハウと、海外運用会社に対するデューデリジェンス・モニタリング・レポーティングのノウハウに加え、当社が強みとする個人投資家向けファンド提供のプラットフォームを融合させ、オルタナティブ投資の投資家層拡大にも挑んでいます(2023年に国内個人投資家へ非上場REITに投資するファンドを提供)。

社会的課題解決に資する商品への参画

「2050年ネットゼロ」(温室効果ガス排出の実質ゼロ)に向けた取り組みがグローバルに加速する中、国内外の優れた運用会社との協働を通じ、気候変動対応やインフラ事業の資金調達といった新たな社会ニーズに対するソリューションの提供も進めています。
具体的には、Aravest社(不動産ファンド運用会社、本社シンガポール)のアジア太平洋サステナブル・脱炭素インフラエクイティファンドへ2023年にLP出資**を行い、運用チームに人財を派遣しました。また、一般社団法人水素バリューチェーン推進協議会や株式会社アドバンテッジパートナーズと協働し、水素関連分野への投資に特化したファンドの設立にも参画しています。こうした社会的課題の解決に向けた取り組みを通じて、インフラ分野の投資に関する知見を蓄積しています。

** LPはリミテッドパートナー。直接投資ではなく組成ファンドに投資する出資者

自社運用のグローバル展開

SMBCグループでは、「資産運用ソリューションプロバイダー」を目指した戦略を推進しています。当社ではSMBCの米州・欧州・アジア大洋州の各主要拠点が持つプライベートデットに関わる人財やノウハウを活用しています。現在、当社英国・シンガポール・東京、SMBCグループ米国の各拠点でオルタナティブ運用の態勢整備を進めており、プライベートデット運用のグローバル展開に挑んでいます。
2024年には、SMBCが欧州で設立したプライベートデットファンドに参画しており、今後は当社の英国拠点にて欧州のプライベートデットに投資する運用商品を継続的に提供することを目指します。また、シンガポール拠点では、Aravest社と当社のシンガポール拠点が共同で運用を行うアジア太平洋不動産デットの戦略を立ち上げ、SMBCグループ米国拠点ではプライベートデットに投資する運用商品の提供など、グローバルにわたるさまざまなアセットクラスにおけるプライベートデット戦略を拡大していきます。

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