旧 三井住友アセットマネジメント株式会社の
日本版スチュワードシップ・コードの遂行状況に対する自己評価

このページは、旧 三井住友アセットマネジメント株式会社の内容となります。2019年4月1日以降については、「三井住友DSアセットマネジメント株式会社の責任投資について」をご確認ください。

【自己評価】

2017年度、当社はお客さま・受益者の皆さまの利益のため、投資先企業の企業価値向上を促すために、前年度に引き続きスチュワードシップ活動に積極的に取り組みました。その結果、アナリスト・ファンドマネージャーが行う調査・分析のタイムホライズンが長期化し、エンゲージメントの基盤となる投資先企業との信頼関係の構築が進むなど、「日本版スチュワードシップ・コードの受入れについて」で掲げた当社の目指すべき姿に向け着実にステップアップしていると自己評価をしております。2017年度に行った主な取組み・改定等は、以下のとおりです。

  1. フィデューシャリー・アクションプランを更新しました(5月)
  2. フィデューシャリー・アクションプランの実施状況、FD第三者委員会の提言を公表しました(5月、10月)
  3. 金融庁によるコード改訂を踏まえ「日本版スチュワードシップ・コードの受入れについて」を改定しました(6月)
  4. 議決権行使について、2017年6月総会分より保有企業全議案についてガイドラインに則った行使、及び議決権行使結果の個別開示を始めました(6月、8月)
  5. 日本版スチュワードシップ・コードの遂行状況に対する自己評価(2016年度)を公表しました(8月)
  6. 他の機関投資家と協働で企業と対話を行う、集団的エンゲージメントを始めました(10月)
  7. 持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則(21世紀金融行動原則)に署名しました(12月)

以下に、日本版スチュワードシップ・コード各原則の遂行状況に対する「2017年度の実績」、及び「今後の方針」についてご報告いたします。

【2017年度の実績】

原則1:スチュワードシップ責任を果たすための方針

  • 従来からの施策に加え、企業調査グループおよび同スチュワードシップ推進室における人員採用など、長期投資のための株式リサーチ体制の一段強化を進めました。
  • 持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則(21世紀金融行動原則)に署名しました。
  • 当社は「国連の責任投資原則(PRI)」の2018年評価レポートにおいて、総合評価(戦略とガバナンス)で最高位の「A+」を前年に引き続き取得し、スチュワードシップ責任を果たすための取組みについて、高い評価を得ています。

原則2:スチュワードシップ責任を果たす上で管理すべき利益相反に関する方針

  • 利益相反関係等、フィデューシャリー・デューティー全般をチェックすることを目的とするFD第三者委員会から四半期ごとに提言を受け、その内容を5月と10月に公表しました。
  • 議決権行使について、利益相反への適切な対応のため、2017年6月総会分より保有企業全議案についてガイドラインに則った行使、および議決権行使結果の個別開示を始めました。

原則3:企業の状況把握に関する方針

  • 2017年度に企業調査グループのアナリストが実施した企業コンタクト件数は延べ約5,300件(2016年度約5,600件)、うち個別ミーティングは約3,500件(同約3,700件)、取締役・執行役員への個別取材は約910件(同約900件)となりました。
  • 個別ミーティングでは、投資戦略、資本政策、株主還元など経営戦略全般、議決権行使、ESG等をテーマにエンゲージメントを行いました。
  • エンゲージメント運用グループでは、企業調査グループのアナリストと協働して、的を絞った企業を対象にエンゲージメントを行い、企業価値向上のための提案を繰り返し行いました。

原則4:エンゲージメントに関する方針

  • ROE向上につながる経営戦略をテーマとしたエンゲージメントを重点的に行いました。一例として、バランスシートのコントロールなど主体的にROEを目的変数として管理することの重要性を説明し、企業側からも好反応を得ました。
  • ESGについて、経営の持続性を高めるため、ESGを経営に組み込み、ESG情報開示を積極化することを、他社事例も交えながら議論を行いました。
  • 他の機関投資家と協働で企業と対話を行う、集団的エンゲージメントを始めました。

原則5:議決権行使、行使結果の公表に関する方針

  • 議決権行使について、2017年度(2017年7月-2018年6月総会分)も保有企業全議案についてガイドラインに則って議決権を行使、当該年度の会社提案に対する反対率は33.9%(前年は36.9%)となりました。詳細は「国内株式議決権行使結果」をご参照願います。
  • 議決権行使の恣意性を極力排除するために策定、公表している議決権行使判断基準(SMAMガイドライン)では、適正なコーポレートガバナンスの実現、ROE水準の底上げ等を狙い、企業価値向上を目的に高めの基準を設定しております。特にグローバル水準で見劣りするROEについては、株主資本コスト及び上場企業中位値(上位50%)を3年連続して下回った場合、3年以上在任の取締役選任議案等に原則反対しております(2018年6月総会では2017年度のROE中位値に相当する7%に基準を設定いたしました)。
  • 当社は議決権行使及び投資先企業との対話を通じて、企業価値向上に引き続き強くコミットしてまいります。
  • 2016年度の議決権行使について、2017年7月開催のFD第三者委員会において、「株主会社に対しても、その他の企業と同様に議決権行使基準に則った議決権行使が厳格に行われており、利益相反の適切な対応という観点から問題ない」との提言をいただいた一方、「議決権行使基準はスチュワードシップ責任を果たすことができる内容と思われるが、数値基準の理由、思想の説明が必要ではないか。特に、ROEにこだわる理由について、異なる利益率を見ているケースが多い経営者にも理解してもらえるよう、言葉を補った方が良い」との提言がなされました。
    本提言を踏まえ、企業との対話において、当社のROEにこだわる理由やその背景等について、説明を強化しました。

原則6:スチュワードシップ責任への取組み状況の報告に関する方針

  • 投資一任契約のお客さまの求めに応じ、適宜、スチュワードシップ活動に関する報告を行うとともに、受益者の皆さまに対して、2017年4月-2018年3月のエンゲージメント活動実績をホームページ上で公表しました。

原則7:スチュワードシップ責任を果たすための実力維持および向上に関する方針

  • 企業調査グループおよび同スチュワードシップ推進室における人員採用を行い、体制を強化しました。
  • 戦略的提携先である外部運用機関とエンゲージメント等について引き続き議論を行い、知見を高めました。
  • 議決権行使部会を25回、エンゲージメント部会を6回開催し、スチュワードシップ活動について振り返り、課題の発見・検証を通じて、活動内容の改善を図りました。

【今後の方針】

  • 引き続き、議決権行使、投資先企業との対話を通じて企業価値向上を促し、運用成果の実現を狙います。
  • ESG評価を中長期視点の企業分析の根幹として位置づけ、非財務要素の分析に積極的に取り組みます。またESGの運用への応用に積極的に注力します。
  • お客さま・受益者の皆さまの利益を保護するため、FD第三者委員会の提言を活かしながら、利益相反を適切に管理します。

なお、スチュワードシップ活動を含む当社全般の具体的取組みについては公表済みのフィデューシャリー・アクションプランをご参照願います。