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【Vol.221】ハイイールド債券を発⾏しているのはどんな企業ですか︖

2024年11月13日

成⻑段階の企業だけでなく、財務体質悪化などの理由で格付けが引き下げられた世界的な⼤企業なども発⾏することがあります。

◆⼀般的に、格付けが低い(Ba/BB格相当以下)債券をハイイールド債券といいます。投資適格社債と⽐べ、発⾏体の信⽤⼒が低い⼀⽅、利回りが⾼いという特徴があります。
◆ハイイールド債券の発⾏企業の中には、現在成⻑段階にある企業だけでなく、過去の経営不振などが原因で格付けが引き下げられた⼤企業なども存在していますが、その後の業績回復によって格付けが引き上げられる場合もあります。
◆ハイイールド債券は3,200銘柄以上発⾏されており、資⾦調達⼿段の⼀つとなっています。同市場は、⻑年⽶国がけん引してきましたが、近年は⽶国以外の企業の存在感が⾼まりつつあります。

◆過去、ハイイールド債券を発⾏していた企業の例として、電気⾃動⾞(EV)で広く知られるテスラをご紹介します。
◆2017年8⽉、量産型EV「モデル3」の⽣産や将来を⾒据えた先⾏投資のため、テスラは資⾦調達の⼀環で総額18億⽶ドルの社債を発⾏しました。発⾏当時の格付けは「B-(シングルBマイナス)」であり、ハイイールド債券としての発⾏となりました。
◆その後、収益が拡⼤する中で、テスラの財務状況は⼤きく改善していきました。財務⾯の改善を受け、格付けも段階的に引き上げられました。このように、格付けは“⼀度付与されたら変わらない”というものではなく、発⾏体企業の財務状況等を受け変化する、流動的なものとなります。格付けの⽔準によって、債券の分類は随時「投資適格債券」「ハイイールド債券」と変わることになります。

* テスラの格付の推移は、2017年8⽉11⽇に発⾏された社債(クーポン︓5.30%、償還⽇︓2025年8⽉15⽇。実際には、2021年8⽉15⽇に期限前償還されたもの)の

  データを参照。
(注1)格付けは主要格付機関の⻑期債務格付けのデータに基づき作成。企業収益はEBITDA(利払い前・税引前・償却前利益)を使⽤。
(注2)上記は例⽰を⽬的とするものであり、個別銘柄を推奨するものではありません。
(注3)同じ発⾏体でも格付機関によって格付けが異なる場合があります。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
※上記は過去の実績であり、今後の市場環境等を⽰唆あるいは保証するものではありません。

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