ホームマーケットなるほど!ザ・ファンド【Vol.219】「暗号資産」のメリット・デメリットはなんですか?

【Vol.219】「暗号資産」のメリット・デメリットはなんですか?

2024年9月9日

手数料の安さや送金スピードの速さ、いつでもやりとりできること等がメリットです。一方、ハッキング等に狙われやすいこと、納税手続きが煩雑なこと等がデメリットです。

◆「暗号資産(注1)」は、暗号資産交換業者等が運営する取引所にて法定通貨等と交換することができます。取引のためには、取引所にアカウントを作成し、口座を開設します。「暗号資産」を法定通貨等との交換や、飲食店や小売店で利用するには、「暗号資産」が登録されている必要があり、取引所で開設した口座を使います。

◆一般に、「暗号資産」を移転する場合、法定通貨を銀行で送金する場合と比べて、取扱手数料が安く(送金手数料等がかからないため)、移転(送金)スピードが早いと言えます。また、いつでも少額からやりとりできることはメリットと言えます。

◆一方、「暗号資産」のやりとりでは、ブロックチェーンを利用する場合、交通系電子マネーや二次元コードでの決済のような即時決済ができなかったり、オンライン上でハッキング等に狙われやすいことはデメリットと言えます。また、「暗号資産」はその価値が大きく変動し、法定通貨や商品などに交換されるたびに、損益が発生します。利益が計上される場合、税務申告が必要(注2)となることもデメリットです。そのため、ステーブルコインのように固定比率で法定通貨などに交換できる「暗号資産」が開発されていますが、そうでない「暗号資産」は日本では税務上の煩雑さがネックとなり、支払手段としては普及していない状況です。また、金融機関と異なり交換業者が破綻した場合に利用者を守る仕組みが整備されていないことはデメリットと言えます。

(注1)資金決済法の改正(2020年5月)により、法令上、「仮想通貨」は「暗号資産」へ呼称変更されました。

(注2)日本では、「暗号資産」の交換で計上される利益は所得税の課税対象となります。詳しくは国税庁のHP等でご確認ください。

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