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最近の指標から見るメキシコ経済(2014年11月)  景気回復が加速する見込み【デイリー】

2014年11月26日

【ポイント1】景気回復ペースが速まる

政府の経済構造改革も支援材料
■7-9月期の実質GDP成長率は、前年同期比+2.2%と、前期の同+1.6%から加速しました。

■メキシコ銀行(中央銀行、以下中銀)は11月19日に公表した「インフレ・レポート」で、外需が引き続き堅調なことに加え、国内需要が緩やかに持ち直しつつあることなどから、景気の回復が今後も加速するとの考えを示しました。また、中銀は堅調な米国経済や政府の経済構造改革が中長期的な景気の支援材料になるとしています。

【ポイント2】物価上昇率は大幅低下の見込み

年半ばには物価目標+3%近辺に
■11月前半の消費者物価指数は前年同月比+4.16%と、中銀の物価目標(年+3%、変動幅±1%)の上限を超えています。

■中銀は、食品価格の上昇や税率の一部引き上げなどの特殊要因が物価を押し上げていると見ています。需要面からの物価上昇圧力が弱いなか、特殊要因の影響が薄れる来年初頭に上昇率は大きく低下し、年央以降は目標の年+3%程度に落ち着くと予想しています。

【今後の展開】エネルギー産業改革が実際に動き出し、成長率底上げへ

■中銀は、物価上昇率の低下見込みなどから、政策金利を過去最低の現行水準に当面据え置き、景気を支えると見られます。

■政府は、エネルギー産業の改革に力を入れています。足元では、国営石油公社との石油開発事業について、民間による入札手続きがスタートする段階です。来年には、外資によるメキシコへの投資が始まりそうです。

■エネルギー分野での投資や生産の拡大などにより、経済成長率の上昇、財政収支や経常収支の改善などが期待されます。メキシコペソは、日銀による積極的な金融緩和策もあり、円に対して中長期的に底堅い傾向となりそうです。

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