ホームマーケット日々のマーケットレポート米国の雇用統計(2014年10月)  堅調な雇用者数の増加が続く【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

米国の雇用統計(2014年10月)  堅調な雇用者数の増加が続く【デイリー】

2014年11月10日

【ポイント1】9カ月連続で20万人超の増加

失業率は5.8%に低下
■10月の非農業部門雇用者数は前月比21.4万人の増加となりました。市場予想(ブルームバーグ集計)の同23.5万人を下回ったものの、8月、9月分は合計3.1万人上方修正されました。雇用者数は9カ月連続で20万人超の増加となっており、堅調さが続いています。また、10月の失業率は5.8%と、前月の5.9%から一段と低下しました。

【ポイント2】レジャー・娯楽業などを中心にしっかりと増加

平均賃金の伸びは緩慢なまま
■雇用者数増加のうち、民間部門では20.9万人の増加となりました。これを業種別に見ると、レジャー・娯楽業や輸送業などが前月を上回る増加となったほか、小売業などでもしっかりとした増加が見られました。

■労働参加率の上昇や長期(27週以上)失業者数の割合低下など、雇用の「質」は改善が進みました。一方で、平均賃金の伸びは前年同月比+2.0%と緩慢なままです。賃金の低い労働者の増加などが要因と考えられます。

【今後の展開】今後も雇用環境の改善が進み、来年半ば以降の利上げが見込まれる

■雇用者数は失業率の安定的な低下に必要とされる前月比+15~20万人を超える推移が続いています。また、10月のISM景況感指数では、非製造業で雇用の増加が示され、景況感は高水準が維持されています。こうしたことから、今後も雇用情勢は改善が進むと見込まれます。

■FRBは10月28日、29日のFOMCで、雇用環境の改善などを理由にQEの終了を決定しました。ただし、「物価上昇率2%」の目標については賃金の伸びが緩慢なことから達成が遅れ気味であり、当面は低金利政策が維持される見込みです。今後は、雇用関連指標や物価動向などが幅広く点検され、2015年半ば以降に利上げが行われると見込まれます。

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