ホームマーケット日々のマーケットレポート年明けの日米株式市場  原油安、ギリシャの政局懸念等を背景にリスク回避の動き【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

年明けの日米株式市場  原油安、ギリシャの政局懸念等を背景にリスク回避の動き【デイリー】

2015年1月6日

【ポイント1】原油安の悪影響波及を懸念

日経平均株価は17,000円割れ
■年明けの主要国の株式市場は、軟調な展開となっています。NYダウの1月5日終値は、前年末比▲321.42米ドルの17,501.65米ドルと、昨年12月中旬の水準に下落しています。1月6日の日経平均株価は、前日比▲525.52円、前年末比▲567.58円の16,883.19円と、こちらも昨年12月中旬以来の水準に下落しました。

■株価下落の背景のひとつは原油価格の下落です。代表的な指標であるWTI原油先物価格は5日、2009年4月以来となる50米ドル割れの水準に一時下落しました。原油価格の下落は、米国など主要国にとって景気のプラス材料と見られますが、原油輸出国の経済悪化の波及や関連企業の業況悪化などが意識され、リスク回避の動きにつながっていると見られます。

【ポイント2】ギリシャのユーロ離脱リスクも

為替市場ではユーロ安が加速
■ギリシャでは今月25日の総選挙を前に、債務減免を求める野党が攻勢を強めており、財政緊縮の方針転換のリスクが高まっています。緊縮策の転換によりユーロ離脱が不可避との見方もあり、この点もリスク回避の要因になっています。

■為替市場では、ユーロが対米ドル、対円などで下落傾向を強めています。

【今後の展開】主要企業の業績の底堅さと低金利環境の継続は株価の支援材料

■最近の米国の経済指標は、企業景況感などにやや力強さを欠くものが見られました。ただし、良好な雇用・所得環境や低金利などの景気支援材料に変化は見られません。景気の緩やかな回復を背景に主要企業の業績は底堅く推移すると見込まれます。

■トムソンロイターによると、米国主要企業の2014年10-12月期の増益率は、前年同期比+4%とやや低調です。これは決算発表前の慎重な見方が反映されたものと見られ、今後実際の増益率がどの程度上向くか注目されます。

■米国の金融政策は、順調な雇用改善などを背景に今年後半にも利上げが開始される見通しです。ただし、物価上昇が緩慢なため低金利環境は当面継続すると見込まれ、主要企業の底堅い業績とともに株式市場を支えると期待されます。

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