米長期金利は一時3%に急接近
FRBの引き締め加速は織り込み、今後もみあいへ

2022年4月27日

【ポイント1】米長期金利は急上昇、一時3%に接近

■米10年物国債利回り(長期金利)は今年に入り、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締め観測を背景に上昇基調にありましたが、ロシアのウクライナ侵攻に伴う資源価格高などを受けて、インフレ懸念が一段と高まり、3月以降上昇ペースが加速しました。


■米長期金利は2月末の1.83%(昨年末は1.51%)から急上昇し、4月19日には2.93%と、2018年12月以来の高水準を付けました。パウエル議長やFRB高官がインフレ抑制のため金融引き締めに一段と前向きな姿勢を示したことで、市場では予想を上回るペースで利上げを見込む向きが増え、債券売りが強まりました。

【ポイント2】米社債利回りも上昇、スプレッドも拡大

■米ハイイールド債利回りも大きく上昇しました。米国の金融引き締め観測で国債利回りが上昇したほか、ウクライナに侵攻したロシアへの経済制裁を嫌気して、国債金利に上乗せする金利(スプレッド)は昨年末の2.83%から3.65%へ拡大しました(4月25日時点)。ただし、スプレッド水準を過去と比較すると、業績悪化は多少反映された状態にとどまっていると考えられます。

【今後の展開】長期金利の上昇は一服し、もみあいへ

■弊社は、FRBがインフレの抑制を優先して政策金利のフェデラルファンド(FF)金利を、景気を冷やしも熱しもしない中立金利水準(2.375%)まで急ピッチで引き上げ、その後は景気にも配慮しながら利上げペースを調整していくとみています。米国のインフレについては、当面急ピッチの利上げが行われることで、時間の経過とともにピークアウトに向かうと想定しています。4月25日時点のFF金利先物市場が織り込む利上げ見通しは年内の中立金利超えを示していることから、米長期金利は既に大幅利上げを織り込んだ水準と考えられ、今後上昇は一服し、もみ合う展開を予想しています。

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