ホームマーケット日々のマーケットレポート日本版スチュワードシップ・コード(日本)【キーワード】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

日本版スチュワードシップ・コード(日本)【キーワード】

2014年10月23日

<今日のキーワード>
日本版スチュワードシップ・コードは、「責任ある機関投資家」の諸原則のことです。機関投資家は、その顧客である投資家の中長期的な投資収益の拡大を図るために、投資先企業との「目的を持った対話」(エンゲージメント)などを通じて、企業価値の向上や持続的成長を促すことが求められます。2010年に英国で制定されたスチュワードシップ・コードを参考としています。

【ポイント1】アベノミクス「第3の矢」の重要施策の1つ

8月末で160の機関投資家が受け入れを表明
■日本版スチュワードシップ・コードは、アベノミクス「第3の矢」(日本再興戦略)における施策のひとつとして導入が閣議決定され、その後6回の有識者検討会を経て、2014年2月に制定されました。企業の変革により「稼ぐ力」を取り戻すという政府の成長戦略の中で、株主の立場から企業価値の向上、持続的成長を促す施策として重要な位置づけとされています。8月末までに160の機関投資家(資産運用会社、年金基金など)が受け入れを表明しました。

【ポイント2】受益者の投資収益の拡大が目的

機関投資家には質の向上が求められる
■機関投資家は、単に株主として議決権を行使するだけではなく、投資先企業との対話を通じて、当該企業の問題点の改善や持続的成長を促すことで、企業価値を向上させ、中長期的な投資収益の拡大を目指すことになります。

■そのため、機関投資家にはこれまで以上に投資家としてのスキルの向上が求められます。投資先企業との「目的を持った対話」を強化するために、経験豊富な人材や、厳格な組織管理などが重要となってくると見られます。

三井住友アセットマネジメントはスチュワードシップ・コードの受け入れを表明しています。詳しくは以下当社のホームページをご参照ください。(https://www.smam-jp.com/company/stewardshipcode/index.html)

【今後の展開】株主と企業の相互協力で持続的成長をめざす

■企業統治の指針も制定へ
政府はコーポレート・ガバナンス(企業統治)・コードの策定も検討しており、来年の株主総会の時期までに制定する予定です。経営者のマインドを変革し、グローバル競争に打ち勝つ攻めの経営判断を後押しする仕組みを強化していきます。

■内側からの改革による持続的成長を狙う
政府は、株主側、企業側の両方に規定を制定することにより、両者の内側からの変革による企業の成長を期待しています。これらの施策は即効性はありませんが、企業の中長期的な持続的成長を後押しするものとして期待されます。

関連マーケットレポート