【Vol.294】最新の世界経済の成長見通しはどうなっていますか?
2026年11月4日
IMFによると、中東情勢の緊迫化などを背景に、2026年の世界経済の成長率は+3.1%へと減速するものの、2027年は+3.4%の成長率となる見込みです。
- 国際通貨基金(IMF)が2026年10月に公表した世界経済見通しによると、世界のGDP成長率は、2025年の+3.5%から、2026年は+3.1%へ減速するものの、2027年は+3.4%成長となると見込まれています。ロシア・ウクライナ問題や中東の紛争などの地政学的リスクの高まりおよび、それに伴うエネルギー市場の混乱などが、世界経済にマイナスの影響を与えています。先進国のGDP成長率は、2025年の+2.0%から2026年に+2.1%、2027年に+1.8%へ、また新興・発展途上国のGDP成長率は2025年の+4.5%から2026年に+3.7%、2027年に+4.4%になると見込まれています。
- 先進国の中では、地政学的リスクに伴う影響はエネルギー輸出入状況によってばらつきがあります。米国は、エネルギー純輸出国であることに加え、堅調な個人消費や生産性の強さに支えられ、2026年の成長率は+2.3%になると予想されています。日本は、引き続きエネルギー価格の上昇を抑える政策などを背景に、2026年の成長率は前回見通しから上方修正され、0.7%と予想されています。一方、ユーロ圏では、ロシアによるウクライナ侵攻以降のエネルギー価格の持続的上昇や消費者信頼感の弱さを反映し、減速が見込まれています。
- 新興国・発展途上国の成長率は2025年の4.5%から2026年に3.7%へ減速後、2027年には4.4%へ回復すると見込まれています。中国は、原油価格の上昇や長引く不確実性などが経済活動の重しとなり、成長率は鈍化する見通しです。インドの成長率は底堅い国内需要と堅調なサービス活動に支えられ、2026年、2027年ともに上方修正されています。
- 今後の見通しは、前回から同じく下振れリスクの高まりが目立っています。ロシア・ウクライナ問題や中東の紛争が緊迫化した場合は、エネルギー市場のさらなる混乱およびインフレの加速などを通じて世界経済はさらに落ち込む可能性があるとされています。一方、上振れリスクとしては、AI(人工知能)の普及に伴う生産性の向上により、世界経済の中期的な成長率が予想を上回る可能性があるとされています。
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