ホームマーケット日々のマーケットレポート良好な米国の社債市場(2016年10月) 高まる社債への需要、市場は好調を持続しよう/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

良好な米国の社債市場(2016年10月)
高まる社債への需要、市場は好調を持続しよう【デイリー】

2016年10月25日

【ポイント1】良好なパフォーマンス

相対的に高い利回りが魅力

■米国社債トータル・リターン指数(※)の上昇率を、今年10月21日までの年初来で見ると、投資適格債が+7.4%、ハイイールド債が+16.8%でした。

■良好なパフォーマンスの背景には、世界的に金融緩和が進み、国債利回りが低下したことがあります。加えて、世界経済の先行き不透明感の後退や、原油価格の底入れなどから、リスク選好の動きが強まりました。こうしたなか利回りの高い社債に注目が集まった模様です。参考までに、直近の利回りは、米10年国債が約1.7%、投資適格債が約3.4%、ハイイールド債が約6.0%です。

※トータル・リターン・・・価格の騰落だけでなく利息も加味した、総 合的な収益のことをいいます。

【ポイント2】旺盛な社債への需要

活況を呈する社債の発行市場

■社債の発行市場も、活況を呈しています。米証券業金融市場協会(SIFMA)の統計によれば、2016年1~9月の発行額は社債全体で1兆2,553億ドル、前年同期比4.7%増、うち投資適格債は1兆671億ドル、同9.7%増でした。


■米社債スプレッド(国債と社債の利回り差)は、概ね縮小傾向にあります。供給は増えていますが、それ以上に需要が拡大していることを示すものです。

【今後の展開】引き続き堅調に推移しよう

■米国では、失業率の低下などから、今年12月に利上げが実施される見込みです。その後も利上げが継続される可能性はありますが、物価が低い水準で安定しているため、その速度は緩慢と考えられます。

■従って長期金利は低い水準での落ち着いた動きになると予想されます。これらを踏まえると、相対的に利回りの高い社債市場への資金流入は今後も継続すると見られます。

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