ホームマーケット日々のマーケットレポート米国の株式市場(2016年9月) 調整は一時的で堅調さを取り戻そう/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

米国の株式市場(2016年9月) 調整は一時的で堅調さを取り戻そう【デイリー】

2016年9月13日

【ポイント1】金利上昇で株価調整

長期金利は2カ月半ぶりの高水準

■米国市場は、9月9日、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ前倒しの見方が強まったことで、長期金利が上昇、株価は調整しました。10年国債利回りは1.675%とおよそ2カ月半ぶりの高水準を付け、NYダウも1万8,085.45ドルと約2カ月ぶりの安値を付けました。

【ポイント2】長期金利は低水準で推移

株価の重石にはならない

■長期金利が上昇しましたが、今後は低水準で推移すると思われます。米国の物価は低位で安定して推移しており、急上昇は見込みにくい状況です。また、米国の債券は主要国の中で相対的に利回りが高く、投資マネーが流入するなど米国債券市場を巡る環境は良好です。FRBが緩やかな引き締め策をとる限り、長期金利の上昇は限定されそうで、株式市場の重石にはならないと考えられます。

■また、企業業績が堅調に推移していることも株価を支える重要な要因です。2000年以降でみると、金利上昇局面では1株当たり予想利益(予想EPS)も拡大しています。今回も来年にかけて企業収益の改善が見込まれています。

【今後の展開】調整は一時的で堅調さを取り戻そう

■9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げの可能性は後退しています。ただ、年内に利上げに踏み切る公算は高いと考えられ、株式市場は当面神経質な展開が続くと思われます。利上げに踏み切っても、物価の安定と長期金利の低位での推移という良好な金融環境が継続する可能性はあると思われます。また、新興国経済への影響も考えれば利上げは慎重に行わざるを得ず、現在の金融秩序を激変させることは避けられると思われます。企業収益の改善も見込め、米国株式市場は金融、業績の両面から次第に堅調さを取り戻すと考えられます。

関連マーケットレポート