ホームマーケット日々のマーケットレポート米国のGDP成長率(2014年7-9月期速報値)  内需の底堅い成長が持続【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

米国のGDP成長率(2014年7-9月期速報値)  内需の底堅い成長が持続【デイリー】

2014年10月31日

【ポイント1】市場予想を上回る+3.5%

順調な景気回復が進展
■10月30日に発表された米国の7-9月期の実質GDP成長率(速報値)は前期比年率+3.5%と、市場予想の同+3.0%(ブルームバーグ集計)を上回りました。

■1-3月期は寒波の影響などからマイナス成長になりましたが、その後は2期続けて順調に回復していることが確認されました。

【ポイント2】消費、投資ともに底堅く推移

純輸出の寄与がプラスに転換
■需要項目別にみると、個人消費が前期比年率+1.8%と、反動増が大きかった前期の同+2.5%から低下したものの底堅く推移しました。特に、耐久財が同+7.2%と堅調です。民間国内投資も同様に前期から減速しましたが、住宅を除く設備投資は同+5.5%とこちらも底堅さを維持しました。

■輸出は同+11.0%と二桁の成長を維持した一方、輸入は同▲1.7%とマイナスに転じ、その結果、純輸出(輸出マイナス輸入)は比較的大きなプラス寄与に転換しました。7-9月期のGDP成長率全体への寄与としては、最大の項目となりました。

【今後の展開】2015年以降も年+3%前後の底堅い成長へ

■7-9月期の政府支出は、防衛関連の大幅増加により前期比年率+4.6%と、リーマン・ショック後の景気後退に対応していた2009年4-6月期以来の高い伸びとなりました。2010年以降は政府部門はほぼ一貫して成長率にマイナス寄与でしたが、今後は、歳出削減などによる景気抑制効果は収束する方向と見られます。

■来年に向けても、雇用・所得環境や企業業績の改善に支えられ、消費、投資ともに底堅く推移する見込みです。足元で伸び悩んでいる住宅部門についても、所得の回復と低金利が押し上げると考えられます。全体としては年+3%前後の底堅い成長が持続する見通しです。

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