最近の指標から見る日本経済(2016年8月)
経済対策などにより景気は緩やかに持ち直しへ 【デイリー】

2016年8月31日

【ポイント1】生産は横ばい

消費は底堅いが、物価はマイナス

■7月の鉱工業生産指数(速報値)は前月比+0.0%となりました。熊本地震や英国のEU離脱選択の影響などは弱まってきています。生産予測調査では、7~9月期は前期比での増加が見込まれていることから、今後は増産傾向となると思われます。

■7月の実質消費支出(二人以上の世帯、除く住居等、季節調整値)は前月比+0.3%と2カ月連続で増加しました。一方、7月の消費者物価指数(除く生鮮食品)は前年同月比▲0.5%と5カ月連続のマイナスとなりました。消費は底堅く推移していますが、物価はマイナス基調となっています。

【ポイント2】雇用環境は良好

正社員の増加を伴う完全雇用状況

■7月の失業率は3.0%と、1995年5月以来の低水準となりました。一方、7月の有効求人倍率は1.37倍と、1991年8月以来の高水準となった前月と同じでした。

■労働市場は完全雇用状況が続いていると考えられます。また就業者数の増加が続く中で、正規の職員・従業員数が増えており、雇用環境は良好です。

【今後の展開】経済対策が景気を下支え、追加の金融緩和に期待

■消費が力強さを欠き、物価がマイナス基調となるなか、今後は政府支出等が経済成長をけん引して景気は緩やかに持ち直しに向かうと見られます。日銀は今年2月からマイナス金利政策を導入し、先月末には追加の緩和政策を決定しました。しかし、足元の物価や景気の動向などから、9月の会合では更なる追加緩和政策への期待が高まっています。米国で利上げ観測が強まる中、為替は円安方向へ向かいやすいと考えられ、これらが株式市場を下支えしそうです。

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