ホームマーケット日々のマーケットレポート未来への投資を実現する経済対策 事業規模28.1兆円の経済対策で再浮揚を目指す/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

未来への投資を実現する経済対策
事業規模28.1兆円の経済対策で再浮揚を目指す 【デイリー】

2016年8月3日

【ポイント1】未来への投資を実現する経済対策

事業規模は28.1兆円

■政府は、8月2日に「未来への投資を実現する経済対策」を閣議決定しました。事業規模は総額で28.1兆円です。リーマン・ショック後に相次いで打たれた経済対策に比べると小さいですが、安倍政権としては最大です。

■また、国と地方の歳出額の合計(真水)は、7.5兆円となりました。当初は6兆円程度と報道されていましたが、それを上回りました。真水部分による国内総生産(GDP)の押し上げ効果は、内閣府の試算によれば2016、17年度で1.3%程度と見込まれています。

【ポイント2】産業構造改革は柱の1つ

生産性向上へ向けた取組の加速

■経済政策の中では、21世紀型のインフラ整備に対する財政措置が6.2兆円程度となりました。中長期的な成長力の向上に資する産業に積極的に投資をしていくというものです。特に生産性向上へ向けた取組を加速する、としました。あらゆるものがインターネットにつながるIoTや人工知能(AI)の活用による多様な経済分野でのビジネス創出に向けた動きが活発化しそうです。

【今後の展開】政府・日銀はアベノミクスの加速に一体で取り組む

■今回の経済政策で、日本は景気対策として財政出動に踏み切りました。秋に第2次補正予算が編成され、3兆円程度の建設国債が発行される見通しです。日本は、米国などから「金融緩和だけでなく、財政の出動も」と指摘されていただけに、米国の日本に対する見方に変化が起こるかもしれません。また、昨日は麻生財務相と黒田日銀総裁が会談し、「金融・財政・構造改革を総動員してアベノミクスの加速に一体で取り組む」としました。再び、日銀の対応が注目されそうです。

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