日本株、15年ぶりの20,000円台【デイリー】
2015年4月10日
【ポイント1】世界的金融緩和と企業収益拡大期待が背景
海外投資家の買いが再び増加
■日経平均株価は、10日の取引開始後20,006.00円に達し、2000年4月17日以来、約15年ぶりに2万円の大台を回復しました。節目となる水準回復で利益確定売りが優勢となり、終値は前日比30.09円安の19,907.63円でした。
■4月1日に一時、19,000円を下回りましたが、その後、世界的な金融緩和環境や企業収益の拡大期待を背景に上昇傾向を強めています。
■投資主体別には、足元で再び海外投資家の買いが増加しています。海外投資家は、1月の8,932億円の売り越しから、2月は2,015億円の買い越しに転じ、3月は5,306億円の買い越し、4月1週目は4,454億円の買い越しと、買いを加速させています。

【ポイント2】中長期的な収益向上への期待が高まる
2015年は2割増益へ
■株価上昇の背景には、企業が株主を重視する姿勢を強めていることもあります。自社株買いなどにより資本効率を高める企業や社外取締役を増やす企業などが増え、日本企業の収益が中長期的に向上する期待が高まっています。
■また、2015年の企業収益予想は、約2カ月前の前年比+5%から直近では同+19%に上向いており、過去最高を更新する見込みです。

【今後の展開】企業収益の拡大に沿って株価は底堅い展開へ
■日経平均株価が1万9,000円台で推移した2000年頃はIT(情報技術)バブルと呼ばれた局面で、株価収益率(PER)は約70倍前後でした。足元では19倍程度と過度な過熱感はうかがわれません。
■今年に入ってからの上げ足が速いこともあり、目先は調整局面も考えられますが、株価は過去最高を更新する企業収益の拡大に沿った展開になることが期待されます。