ホームマーケット日々のマーケットレポート米国の債券市場の最近の動向(2014年11月)  QE終了や日銀金融緩和拡大から米金利上昇【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

米国の債券市場の最近の動向(2014年11月)  QE終了や日銀金融緩和拡大から米金利上昇【デイリー】

2014年11月13日

【ポイント1】米国債利回りは上昇

QE終了や日銀金融緩和拡大が要因
■10月中旬以降の米国10年国債利回りは、2.14%程度を直近の底として、足元では2.35%程度まで上昇しました。10月末にかけて、FRBのQE終了と日銀による量的・質的金融緩和の拡大が発表され、日米の金融政策の方向性の違いがより明確となりました。また、米国の7-9月期の実質GDP成長率が市場予想を上回り、米国経済の底堅い成長が確認されました。こうしたことから米ドル高・円安が急速に進み、世界的に株価が上昇したことを背景に、米国債利回りは上昇しました。

【ポイント2】社債利回りも上昇し、社債スプレッドは拡大

日米短期金利差も若干拡大
■米国債利回りが上昇するなか、社債利回りも上昇し、社債スプレッド(国債との利回り差)は、若干拡大しました。

■短期金利の動きをロンドン銀行間取引金利(LIBOR)でみると、米国ではQE終了後も当面低金利政策が据え置かれる見込みからほぼ横ばいであったのに対し、日本では日銀の金融緩和策拡大により金利が低下し、日米金利差は若干拡大しました。

【今後の展開】債券利回りは低金利政策維持により低位で推移後、緩やかな上昇へ

■ISM景況感指数が依然高水準であることや雇用者数も20万人超の増加が続いていることなどから、米国経済は来年にかけて年率+3%前後の堅調な成長が続くと見込まれます。

■債券市場では、FRBがQE終了後も相当期間低金利政策を維持すると表明しており、国債利回りは当面低位で推移すると思われます。ただし米国経済は今後も堅調に推移すると見られ、債券利回りには緩やかな上昇圧力がかかりそうです。

■社債スプレッドは、主要な米国企業の底堅い業績や慎重な財務運営、社債への旺盛な需要などから、今後も安定的に推移すると見込まれます。

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