ホームマーケット日々のマーケットレポート2014年の振り返り(世界の債券市場)  QEの縮小・終了でも債券利回りは低下【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

2014年の振り返り(世界の債券市場)  QEの縮小・終了でも債券利回りは低下【デイリー】

2014年12月26日

【ポイント1】先進国国債利回りは低下

相対的に高い米国国債利回り
■米国は、量的金融緩和(QE)の縮小と終了という金融政策の大きな転換点を迎えました。景気は回復基調を辿りましたが、期待インフレ率が高まらない中、相対的に高い利回りに注目が集まり、米国国債利回りは若干低下しました。

■欧州では、景気回復期待で南欧諸国の国債に買い安心感が広まりました。秋以降は米国の国債利回りを下回るまで買い進まれました。

【ポイント2】米HY社債利回りは上昇

新興国国債は各国異なる動き
■米国社債利回りを見ると、投資適格社債は安定した推移となりました。一方、ハイイールド社債は、年後半に過熱感が懸念され、需給環境も悪化する中、利回りが上昇しました。その後は好調な企業業績を背景に一時落ち着きましたが、年末にかけては原油価格の急落でリスクを回避する動きが強まり、利回りが再び上昇しました。

■新興国国債の利回りは、経常収支の水準や金融政策、地政学リスクなど各国のファンダメンタルズの違いで異なる値動きとなりました。

【今後の展開】米国の利上げ開始を注視

■先進国の国債利回りは、量的緩和や原油安等の影響からディスインフレ傾向が続き、上昇しにくい展開が続きそうです。

■ハイイールド社債は再び魅力的な水準となっています。ただ、米国の利上げ開始により金利差が縮小すれば利回りが上昇する可能性もあり、金融政策に注視する必要がありそうです。新興国債券は相対的な利回りの高さが魅力です。足元の原油安の進展など経常収支や通貨への影響を国別に見極めていく必要がありそうです。

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