英国の総選挙(速報)
保守党が過半数割れ、ハング・パーラメントへ【デイリー】
2017年6月9日
【ポイント1】保守党が過半数割れ

労働党が大幅に伸びる
■6月8日に投票が行われた英国の総選挙について、英BBCは出口調査の結果をもとに、メイ首相率いる与党・保守党は第1党の座は保つものの、改選前(330議席)から議席を減らして、過半数(326議席)を割り込む見込みだと報じました。
■英BBCによると、これまでの開票の結果、日本時間14時30分現在で、保守党が312議席、労働党が259議席を獲得しています。労働党は改選前議席(229議席)を大幅に上回っています。
【ポイント2】ハング・パーラメントへ

ブレグジット交渉の不透明感増す
■英BBCによれば、選挙の結果、どの党も単独では過半数に届かない「ハング・パーラメント」(宙づり議会)になる見込みです。このため、保守党による少数政権となるか、複数の政党による連立政権となるかが焦点となります。
■同時に、総選挙の前倒しを決めたメイ氏の責任を問う声が、保守党内で高まることも必至です。欧州連合(EU)との離脱交渉に影響が出ることも避
けられないと見られます。
【今後の展開】英ポンドに下落圧力
■英総選挙の出口調査で保守党の議席数が過半数を割り込むとの見通しが示されたことを受けて、政局の先行き不透明感を嫌気した売りが膨らみ、英ポンドは主要通貨に対して急落しました。対米ドルでは1ポンド=1.27ドル前半に下落し、約1カ月半ぶりの安値をつけています(9日14時30分時点)。
■EU離脱交渉を控えて、英国の政治の不透明感が高まるなか、英ポンドには当面下落圧力がかかりやすいと見られます。