ホームマーケット日々のマーケットレポートECBの金融政策(2016年9月) 金融政策は据え置き、年内にも追加緩和発表か/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

ECBの金融政策(2016年9月)
金融政策は据え置き、年内にも追加緩和発表か 【デイリー】

2016年9月9日

【ポイント1】金融政策は現状維持

政策金利、量的緩和ともに据え置き

■欧州中央銀行(ECB)は8日の理事会で、政策金利、預金金利(金融機関がECBに余剰資金を預け入れた際に適用する金利)を、それぞれ0.00%、▲0.40%に据え置き、量的緩和の規模を維持することを決定しました。

【ポイント2】経済見通しを下方修正

物価上昇は今後加速する見込み

■ECBは8日に公表した経済予測で、実質GDP成長率を2017年+1.6%、2018年+1.6%とともに前回6月時点から小幅に下方修正しました。前回会合の後、英国が欧州連合(EU)離脱を選択した影響などが考慮された結果と見られます。

■8月のユーロ圏の消費者物価指数(速報値)は、前年同月比+0.2%と、小幅ながら3カ月連続でプラスとなりました。当面は低水準が続くと見られますが、ECBの経済予測では、2017年+1.2%、2018年+1.6%と上昇ペースが加速すると見込まれています。

【今後の展開】年内にも追加緩和策の発表の見込み

■経済見通しは若干下方修正されましたが、金融緩和や金融環境の好転、企業収益の改善、低インフレによる実質所得や個人消費の増加などによって内需が下支えされると考えられ、今後とも景気は緩やかながら着実に拡大が続くと考えられます。

■今回の声明文では、資産買取計画の円滑化、再設計について担当委員会に付託したとの文言が入りました。このことから年内にも、来年3月で終了が公約されている量的金融緩和策を延長する追加緩和策が発表されると見込まれます。

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