メキシコ、政策金利を据え置き中立姿勢へ
インフレ圧力に配慮、利下げ遠のく

2021年3月29日

【ポイント1】政策金利を4.00%に据え置き

■メキシコ銀行(中央銀行)は3月25日の金融政策決定会合で、全会一致で政策金利を4.00%に据え置くことを決定しました。


■声明ではインフレ率の上昇が指摘されました。3月前半のインフレ率は中央銀行の目標上限である4%を上回り、2021年末のインフレ見通しが上方修正されました。中長期的には3%を上回る水準で安定するとの見通しを維持しましたが、今後数カ月はインフレ率の上昇が続くことが予想され、利下げ余地に乏しいことから政策金利は当面据え置かれるとみられます。


■今後の金融政策については、経済指標などのデータ次第と述べられており、金融政策のスタンスは中立的になったとみられます。

【ポイント2】米経済対策の恩恵が期待され再度上方修正

■弊社ではメキシコの2021年の実質GDP成長率見通しを2月予想の前年比+3.7%から同+4.0%に上方修正しました。メキシコ経済は、国内要因は弱いままですが、米バイデン政権の経済対策の影響も期待され、米国向け輸出を中心とする海外要因から回復に向かうとみられます。

【今後の展開】米長期金利の上昇を背景に選別色が強まる展開へ

■足元の金融市場は、景気回復への期待とインフレ懸念の綱引きとなり、全般的に上値の重い動きとなっています。米長期金利の上昇傾向は、インフレ圧力や大きな経常収支赤字を抱える新興国にとっては逆風となります。ただし、世界経済の回復期待が続く中では、成長性の高い新興国への資金流入は続くものと予想されます。メキシコは2020年10-12月期の経常黒字が過去最高となるなど対外的な脆弱性が解消されつつあり、相対的に金利水準が高いことなどから、メキシコペソの底堅い推移が見込まれます。

関連マーケットレポート