年内で量的緩和を終了するECB(2018年9月)
イタリアの予算案と保護主義の行方などに警戒【デイリー】

2018年9月14日

【ポイント1】金融政策は据え置き

量的緩和策は予定通り年内終了

■欧州中央銀行(ECB)は13日の理事会で、金融政策を据え置きました。政策金利、中銀預金金利(金融機関が余剰資金を預け入れた際に適用される金利)は、それぞれ0.00%、▲0.40%です。量的緩和策である資産購入プログラムは、10月以降は月額150億ユーロと現行から半減した後、2018年末に終了する予定です。

【ポイント2】ユーロ圏景気は広く拡大

ECBの経済予想はやや下方修正

■ECBのドラギ総裁は記者会見で、ユーロ圏の景気は広い範囲で拡大し、緩やかな物価上昇が進むとの見方を示しました。一方で、保護主義の高まりや新興国市場の脆弱性、イタリア財政による金融市場のボラティリティの高まりに警戒感を示しました。

■ECBは、経済や物価の見通しをやや下方修正しました。実質GDP成長率は、2018年は前年比+2.0%(前回予想は+2.1%)、2019年が同+1.8%(同+1.9%)、エネルギー・食品を除いたコア消費者物価指数は、2018年は同+1.1%(同+1.1%)、2019年は同+1.5%(同+1.6%)となっています。

【今後の展開】保護主義の高まりやイタリア財政などに警戒

■米国の保護主義については、欧州連合(EU)は7月下旬に自動車を除く工業製品の関税撤廃に向けた交渉開始などで合意しました。9月に入り閣僚級の交渉が始まりましたが、双方の思惑には違いが見られ、合意に向けた道筋はまだ見えません。

■EU域内では、イタリアのポピュリズム政権が同国2019年予算に政権公約を盛り込むことで、財政が悪化すると懸念されています。9月中には予算案の内容が示され、EU議会で議論される予定ですが、EUの財政ルール(財政赤字はGDP比3%以内)が遵守されるのか、注目されます。

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