引き続き良好な内容だった米雇用統計(2018年1月)
雇用者数は堅調に拡大、賃金は増勢が加速【デイリー】

2018年2月5日

【ポイント1】雇用は20万人の増加

雇用は増加基調を維持

■2018年1月の非農業部門雇用者数は、前月比20万人の増加となり、ブルームバーグ集計による市場予想の平均、同18万人増を上回りました。3カ月移動平均で測った雇用の増加ペースは約19万人と、20万人近傍の水準にあります。

【ポイント2】失業率は低水準で横ばい

賃金の増勢加速は一時的と見られる

■失業率は前月比横這いの4.1%でした。失業率から判断すると、米国の労働市場は完全雇用の状態にあると考えられます。

■賃金上昇率は前月比0.3%増、前年同月比で2.9%増となり、それぞれ市場予想の同0.2%増および同2.6%増を上回りました。ただし、賃金上昇率の加速は、米国を襲った大寒波が影響した可能性があります。つまり賃金=1人当たり平均時間給=総賃金÷(雇用者数×労働時間)で算出されますが、1月の労働時間は、おそらく悪天候の影響で前月に比べ大幅に減少しています。その分、賃金が一時的に嵩上げされたと考えられます。

【今後の展開】緩やかなペースで金融緩和の解除は進められる見通し

■雇用統計が公表された2日の米国市場では、株価は下落、債券利回りは上昇しました。特に株式市場ではダウ平均株価が前日比665ドル安と、リーマン・ショック直後の2008年12月1日以来の下げとなりました。1月の雇用統計で、市場の予想を上回る賃金上昇となったことで、利上げ加速懸念が強まったこと等によるものです。

■賃金上昇率の加速は、先に述べた通り天候要因による一時的なものである可能性があります。賃金、物価の基調を判断するには、もうしばらく時間が必要と見られます。当面のところ、米連邦準備制度理事会(FRB)の「緩やかなペースでの利上げ」路線に変更はないと予想され、株式、債券市場も、やがて落ち着きを取り戻すと考えられます。

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