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「外国人旅行者」7月は過去最高を更新(日本)【キーワード】

2016年8月18日

<今日のキーワード>
日本を訪れる「外国人旅行者」の数を知るには、日本政府観光局(JNTO)が発表する「訪日外客数」が参考になります。毎月下旬に、前月の「外国人旅行者」の多い世界20カ国・地域の推計値が公表されます。2016年7月の「外国人旅行者」は過去最高を更新しました。

【ポイント1】7月の「訪日外客数」は約230万人で過去最高を更新

1-7月累計では26.7%増の約1,401万人

■日本政府観光局が17日に発表した7月の「訪日外客数」は、前年同月比19.7%増の約230万人となりました。7月として、また、単月としても過去最高を記録しました。多くの国・地域で夏休みシーズンに入り訪日旅行需要がピークを迎える中、クルーズ船の大幅な寄港増加や航空路線の新規就航などが牽引しました。この結果、今年1‐7月の「訪日外客数」は前年同期比26.7%増の約1,401万人となりました。

【ポイント2】中国が単月で初の70万人超

韓国も前年比30%増と好調

■国・地域別で見ると、中国が単月ベースで過去最高を更新しました。中国からの旅行者数は、今年度4月以降連続で50万人を超えていましたが、7月は73.1万人、前年同月比26.8%増を記録しました。単月で70万人を超えたのは、すべての国・地域において初めてとなります。

■また、韓国からの旅行者数は、熊本地震の影響で運休していた仁川-福岡線の再開や新規路線の就航などから、同30.0%増の44.7万人と好調でした。

【今後の展開】観光立国に向けた取組みで「地方創生」を推進

■8月は引き続き世界的な政情不安の高まりや円高の進行の影響が懸念されます。一方、中国や台湾からのクルーズ船の寄港増加や航空各路線の夏季増便などが確認されており、引き続き旅行者数の増加が期待されます。

■政府は観光立国の実現に向けて様々な取組みを実施しています。例えば、ASEAN諸国を中心にビザの発給要件を緩和したり、消費税免除対象品目を拡大する、などです。また、内閣官房がとりまとめた「日本再興戦略2016」によれば、観光立国の実現に向けて、国立公園のブランド化や文化財の観光資源への活用を推進する、としています。日本全国にある観光資源を積極的に活用することで「地方創生」の柱とし、観光を基幹産業に育てる、という大きな目標に向かって進んでいます。

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