IR(統合型リゾート)推進法案(日本) 【キーワード】
2014年10月24日
<今日のキーワード>
カジノを含めた統合型リゾートの整備を推進するための法案の一つで、「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案」が正式名称です。これは日本でカジノを解禁する基本法にあたり、実際のカジノ建設には、同法案成立後1年以内をメドに策定される、「IR実施法案」による詳細な制定が必要です。これが可決されることで日本でのカジノ建設が本格的にスタートする見込みです。
【ポイント1】法案成立に遅れも
ギャンブル依存症の防止などが課題
■「IR推進法案」は、現在行われている臨時国会(11月30日まで)で可決されるかが、やや不透明になってきました。女性2閣僚の辞任問題で審議に遅れが出ていることに加え、連立与党の公明党が「ギャンブル依存症の問題など議論が十分でない」などと慎重論に変わってきたことが背景です。同法案は共産党、社民党などを除く超党派議員による「国際観光産業振興議員連盟」(IR議連、2013年11月時点で171名の国会議員が所属)が原案を考案したことなどから賛成派が多く、最終的には採決される可能性は高いと思われますが、来年の通常国会に持ち越される可能性も出てきました。
【ポイント2】詳細は「IR実施法案」で決定
東京都は誘致に対し消極的に
■統合型リゾート(カジノを含む)を建設するためには、「IR推進法案」だけではなく、同法案成立後1年以内をメドとして「IR実施法案」が策定され、これが可決されることが必要となります。「IR推進法案」の焦点はカジノの合法化です。ギャンブル依存症への対策などは、同法案成立後の「IR実施法案」に委ねられます。
■従来、東京都は統合型リゾートの有力候補地の一つと見られていました。しかし、2014年2月に都知事が変わり、またオリンピック開催の費用負担などから、誘致には消極的になってきました。現在では横浜、大阪、沖縄などが有力候補地となっています。
【今後の展開】東京オリンピックの2020年に間に合うか?
■開業には「IR推進法案」成立後5~6年
2020年の東京オリンピック開催に合わせ、統合型リゾートを開業させるには、遅くとも来年の通常国会までに「IR推進法案」を可決する必要があります。今後のスケジュールは、次の「IR実施法案」成立に1年、場所、事業者選定に1~2年、建設に3~4年かかり、トータルで5~6年の期間が必要と見られます。
■外国人旅行者増の目標達成にも必要
政府は、2020年に外国人旅行者を現在の約2倍の2,000万人への目標を掲げています。統合型リゾートの建設は政府目標達成に欠かせない案件の一つです。また、ホテルや劇場、ショッピングセンターなどの開業により、雇用や消費への効果も大きいと見られ、法案成立の行方が注目されます。



