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大幅に改善した「ZEW景況感指数」(欧州) 【キーワード】

2016年10月13日

<今日のキーワード>
「ZEW景況感指数」は、ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)が発表するドイツの景況感に関する指数です。同指数は、アナリストや機関投資家、市場関係者などを対象としたアンケート調査を基に、良い(良くなる)から悪い(悪くなる)を差し引いて算出されます。同じくドイツの景況感を示すIfo景況感指数とともに、ドイツやユーロ圏の景況感を見る際に注目されます。

【ポイント1】現状指数は59.5、期待指数は6.2

それぞれ前月比+4.4ポイント、+5.7ポイント、ともに市場予想を上回る

■11日に発表された10月の「ZEW景況感指数」の現状指数は、前月比+4.4ポイントの59.5と、市場予想(ブルームバーグ調査、以下同様)の55.5を上回りました。また、今後6カ月先の景気見通しを示す期待指数は前月比+5.7ポイントの6.2と、こちらも市場予想の4.0を上回りました。10月の「ZEW景況感指数」は、いずれも市場参加者がドイツ経済の見通しに前向きになっていることを示しました。

【ポイント2】景気堅調の継続を示唆

リスクにも言及

■ZEWのアヒム・バンバッハ所長は、 「景況感改善は、国内の経済活動が比較的堅固なことを示している」と指摘しました。

■一方で、「鉱業や輸出のプラス要因が現在の政治経済リスクを隠せるわけではない。また、国内銀行業界をめぐるリスクは経済見通しの重しとなっている」との見方を示しました。

【今後の展開】ドイツ経済は底堅く推移する見込み

■英国の欧州連合(EU)離脱選択による影響や、ドイツ銀行の経営不安への懸念などから、「ZEW景況感指数」が伸び悩む可能性も考えられましたが、足元のドイツの受注や生産、輸出入の好調さにより、大幅に改善したと思われます。先日発表されたIMFの世界経済見通しでも、ドイツの実質GDP成長率は、2016年は前年比+1.7%、2017年は同+1.4%と、それぞれ0.1ポイントと0.2ポイント上方修正されています。ドイツ経済は今後も底堅く推移すると見込まれます。

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