【キーワード No.1,366】明日のインドネシア大統領選挙は接戦の見込み(アジア)
2014年7月8日
1.インドネシアの大統領選挙とは?
現地明日9日、インドネシア大統領選挙の投開票が行われます。大統領選挙は5年に1度実施され、2004年に直接選挙制度が導入されてから今回で3回目となります。結果は、投票日当日に出口調査などで大勢が判明し、正式には7月21日ごろに判明する見込みです。今回の大統領選挙は正・副大統領のペアで投票がなされ、当選には全体の50%以上の得票などが必要となります。条件に満たない場合には、決選投票が9月9日に実施されます。新大統領は10月20日に就任し、ユドヨノ現大統領は2期10年の任期を終え退任します。
2.最近の動向
ジョコ・ウィドド候補は優勢を維持しています。同候補は、汚職防止を訴えるなど清廉なイメージが好感され、また、知事時代の実績から経済構造改革への期待が高いと見られます。ただし、プラボウォ・スビアント候補は、メディアを通じた選挙活動などにより急速に追い上げており、両陣営の得票は僅差となりそうです。

3.今後の展開
ジョコ陣営が当選した場合には、中長期的な経済構造改革への期待などから、金融・為替市場は結果を好感しそうです。一方、プラボウォ陣営が当選した場合でも、市場の波乱は限定的と見られます。プラボウォ陣営も選挙公約でインフラ整備の推進など経済政策を重視しており、また、副大統領候補のハッタ・ラジャサ氏が経済政策に通じていると見られることなどがその理由です。中間所得層の拡大が見込まれるインドネシアで、中長期的な成長期待にさらに弾みがつけられるか、明日の大統領選挙が注目されます。