菅内閣誕生で『地銀』の再編は進むか?

2020年10月14日

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人口減少や長引く低金利で『地銀』の収益力は徐々に低下し、新型コロナの感染拡大による企業の設備投資意欲の低下なども重なり、状況はさらに厳しくなっています。こうした中、『地銀』の再編促進を最重要テーマの一つとする菅氏を首相とする内閣が誕生したことや、『地銀』同士の統合・合併を独占禁止法の適用除外とする「合併特例法」が今年11月から施行されることなどから遅れていた『地銀』の再編は進みそうです。

【ポイント1】菅内閣では、『地銀』の再編が重点政策

■人口減少や長引く低金利で『地銀』の収益力は徐々に低下してきましたが、新型コロナの感染拡大により状況はさらに厳しくなっています。株価も低迷しており、株価純資産倍率(PBR)が0.1倍台の『地銀』もあります。一方で国内に『地銀』は約100行ありますが10年間で減ったのは4行だけで再編は進みませんでした。

■こうした中、菅首相が「『地銀』の数が多すぎる」と発言、閣僚や日銀総裁などからも同様の発言が相次ぎ、再編の機運が高まってきました。また『地銀』再編は、独禁法に基づく公正取引委員会の審査が壁になっていましたが、『地銀』同士の統合を独禁法の例外とする「合併特例法」が今年11月に施行され、再編を後押しするとみられています。

【ポイント2】企業も再編への取り組みを開始

■ふくおかフィナンシャルグループ傘下で長崎県を地盤とする十八銀行と親和銀行が10月1日合併し、十八親和銀行が発足しました。寡占化を懸念する公正取引委員会の審査が長期化し、当初計画から2年半遅れての合併となりました。本件が同一県内の『地銀』再編を独禁法の「例外」とする特例法成立のきっかけとなりました。

■SBI HDはこれまでに島根銀行や福島銀行など複数の『地銀』に出資しながら、『地銀』連合構想を進めており、最大10行程度に広げる方針とされています。同社と投資先『地銀』の商品・サービスや顧客基盤を生かして事業を拡大したり、資金運用のレベルアップを目指します。

【今後の展開】再編による新たな収益の育成が鍵

■『地銀』再編の背景に、預金と貸出金に頼る『地銀』のビジネスモデルへの危機感があります。当面超低金利の終了は見通せない中、合併や提携など再編は増加していくとみられます。ただ再編は収益力向上の入口に過ぎず、再編の効果を高めていくには、人材紹介、地域商社やフィンテックといった新たな事業を育て、成長の柱につなげていくことなどが鍵となります。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

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