2020年2月分景気動向指数(速報値)

2020年4月7日

-先行CI前月差+1.6と2カ月ぶり、一致CI前月差+0.6と2カ月連続上昇-
-一致CIの3カ月後方移動平均の前月差は+0.20で5カ月ぶりの上昇-
-2月分の機械的な基調判断は「悪化を示している」で据え置き-
-新型コロナが潰した、一致CI3月分前月差+0.70での「下げ止まり」への上方修正-

●2月分の景気動向指数・速報値では、先行CIが前月差+1.6と2カ月ぶりに上昇した。速報値からデータが利用可能な9系列では、最終需要財在庫率指数、鉱工業生産財在庫率指数、新規求人数、新設住宅着工床面積、マネーストック、中小企業売上げ見通しDIの6系列が前月差プラス寄与に、消費者態度指数、日経商品指数、東証株価指数の3系列が前月差マイナス寄与になった。

●2月分の一致CIは前月差+0.6と2カ月連続上昇になった。速報値からデータが利用可能な7系列では、生産指数、鉱工業生産財出荷指数、耐久消費財出荷指数、投資財出荷指数、商業販売額指数・小売業の5系列が前月差プラス寄与に、商業販売額指数・卸売業が前月差寄与ゼロに、有効求人倍率1系列が前月差マイナス寄与になった。

●2月分の一致CIの指数水準は2015年=100として95.8となった。なお、直近のピークは17年12月分の105.4で、足元の水準はそれに比べると9.6ポイント低い。19年で最も高かった5月分の102.4に比べると6.6ポイント低い水準だ。

●一致CIの3カ月後方移動平均は前月差+0.20ポイントと、5カ月ぶりの上昇になった。7カ月後方移動平均は前月差▲0.22ポイント下降し、16カ月連続の下降になった。

●最近の、一致CIを使った景気の基調判断をみると、5月分・6月分・7月分と「下げ止まり」の判断だったが、8月分で「悪化」に下方修正された。9月分~1月分に続き、2月分も7カ月連続して、基調判断は「悪化」継続になった。前月差、3カ月後方移動平均とも前月差上昇だが、3カ月後方移動平均前月差のプラス幅が+0.20で、基準となる1標準偏差分の+0.90より小さく上方修正への条件を満たしていない。

●なお、2月分までが不変で、3月分の一致CIが毎月前月差+0.7上昇すると、3月分で3カ月後方移動平均の前月差の2カ月累計が前月差+0.90と1標準偏差分の0.90以上になる。かつ当月の前月差の符号がプラスであるため、基調判断は「下げ止まり」に転じるはずだった。しかし、こうしたシナリオは新型コロナウイルス感染拡大の影響で崩れ去ったとみられる。

●2月分の先行DIは44.4%と景気判断の分岐点の50%を下回った。速報値からデータが利用可能な9系列中、最終需要財在庫率指数、鉱工業生産財在庫率指数、新設住宅着工床面積、マネーストックの4系列がプラス符号に、新規求人数、消費者態度指数、日経商品指数、東証株価指数、中小企業売上げ見通しDIの5系列がマイナス符号になった。

●2月分の一致DIは85.7%と景気判断の分岐点の50%を上回った。速報値からデータが利用可能な7系列中、生産指数、鉱工業生産財出荷指数、耐久消費財出荷指数、投資財出荷指数、商業販売額指数・小売業、商業販売額指数・卸売業の6系列がプラス符号に、有効求人倍率1系列がマイナス符号になった。

●4月23日発表予定の2月分景気動向指数・改訂値では、先行CIに新たに実質機械受注(製造業)が加わる。機械受注の発表日は4月8日である。また在庫率関連データが4月17日発表の確報値段階でどのようにリバイスされるかが注目される。

●2月分景気動向指数・改訂値では、一致CIは所定外労働時間指数が新たに加わる。2月分速報値は95.3と1月分の94.4(速報値は92.8だった)から上昇した。前月差寄与度は+0.19程度で上方修正要因になろう。2月分確報値の発表日は4月21日なので、景気動向指数・改訂値では速報値が使われよう。一方、DIではプラス符号として加わることになろう。他の系列の符号が変わらなければ、一致DIは87.5%で速報値の85.7%から上方修正になろう。生産指数関連データなどが4月17日発表の確報値段階でどのようにリバイスされるかが注目される。

●3月分の先行CIの採用系列で速報値からデータが利用可能な9系列中、現時点で数値が判明しているのは、消費者態度指数、日経商品指数、東証株価指数、中小企業売上げ見通しDIの4系列である。全系列が前月差マイナス寄与になることが判明している。

●また、3月分の先行DIでは、数値が判明している消費者態度指数、日経商品指数、東証株価指数、中小企業売上げ見通しDIの4系列で全系列がマイナス符号になることが判明している。3月分速報値段階の先行DIは0.0%以上55.6%以下になることが確定している。