2019年1月分機械受注

2019年3月13日

―1月分機械受注(除船電民需)は前月比▲5.4%と3カ月連続の減少―
―1月分の内訳、製造業は前月比▲1.9%の減少、非製造業は前月比▲8.0%の減少―
―1~3月期は前期比▲0.9%の減少見通し。達成には2月~3月前月比各々+5.0%必要―
―基調判断は2カ月連続で「足踏みがみられる」に。中国の景気減速などで投資意欲落ちたか―

●1月分機械受注(除く船舶電力の民需ベース、以下、除船電民需と表記)の前月比は▲5.4%と3カ月連続して減少になった。なお、季節調整替えにより過去の前月比は変更になっている。3カ月移動平均は前月比▲1.9%と2カ月ぶりの減少になった。また、機械受注(除船電民需)の前年同月比は▲2.9%で4カ月ぶりの減少になった。

●機械受注(除船電民需)の大型案件は、前回12月分の0件から、今回1月分では1件になった。その他製造業で火水力原動機が該当した。その他製造業の前月比は+35.4%で、2カ月連続の増加になった。

●1月分の製造業の前月比は▲1.9%と3カ月連続の減少。製造業17業種中、9業種で増加し、減少は8業種だった。中国景気の減速など世界経済の先行き不透明さに対し企業が慎重な行動をとっていることが影響していそうだ。

●1月分の実質機械受注・製造業の前月比が減少になったが、在庫率関連指数などが変わらないとすると、景気動向指数1月分・改訂値での先行CI前月差は▲1.3程度と、速報値と同じぐらいの下降になるものと予測する。1月分の先行DIは、実質機械受注・製造業はマイナス符号で新たに加わることになるので、11.1%から10.0%に下方修正されるとみられる。

●1月分の非製造業(除船電民需)の前月比は▲8.0%と4カ月ぶりの減少になった。電力業の1月分では2件の大型案件があり、前月比は+127.2%と大幅に増加した。電力業を含む、非製造業全体では前月比+11.4%とこちらは2カ月連続の増加になった。非製造業12業種中、4業種が増加で8業種が減少となった。

●大型案件は、前回12月分では合計10件であった。内訳をみると、民需は電力業の1件(原子力原動機)と運輸・郵便業の3件(船舶3件)。官公需は防衛省の1件(船舶1件)、外需は5件(火水力原動機2件、電子計算機等1件、航空機2件)であった。今回1月分では合計6件であった。内訳をみると、民需は、その他製造業の1件(火水力原動機)、電力業の2件(火水力原動機、発電機)の合計3件。官公需は地方公務の1件(化学機械1件)、外需は2件(原子力原動機、鉄道車両)であった。

●中小企業の動きを反映している部分がある代理店受注は1月分で前月比▲1.3%と2カ月ぶりの減少となったが、前年同月比は+6.5%と5カ月連続の増加になった。底堅い動きと言えよう。

●外需は1月分で前月比▲18.1%と2カ月連続の減少となった。前年同月比は▲22.7%と4カ月ぶりの減少になった。

●内閣府の基調判断の推移をみると、18年10月分と11月分では「機械受注は、持ち直しの動きに足踏みがみられる」という判断だったが、前回12月分では3カ月移動平均が4カ月ぶりに上昇したものの、2カ月連続前月比が微減になったことなどから、17年7月以来の「足踏みがみられる」に下方修正された。今回1月分では2カ月連続して「足踏みがみられる」という判断になった。

●機械受注(除船電民需)1~3月期の前期比見通しは当初の▲1.8%から季節調整替えにより▲0.9%に変更になった。伸び率を達成するためには2月分~3月分の前月比が各々+5.0%ずつ必要である。達成率の計算方法が変更になった10年(平成22年)からの9年間で上振れ6回、下振れ3回となっている。実績は見通しよりも上振れしやすいが、今年のハードルは高そうだ。1~3月期の前期比が最終的にどうなるか、予断を持つことなく見守りたいところだ。

●景気ウォッチャー調査の設備投資関連・DIの最近の動きを紹介しよう。18年11月分の景気ウォッチャー調査では、設備投資関連・現状判断DIは55.0(同10人)、設備投資関連・先行き判断DIが47.2(同9人)である。12月分の景気ウォッチャー調査では、設備投資関連・現状判断DIは55.0(同5人)、設備投資関連・先行き判断DIが50.0(同9人)。18年のうちは底堅い動きだった。

●しかし、19年に入ると変調をきたし、1月分の景気ウォッチャー調査では、設備投資関連・現状判断DIは44.2(同9人)、設備投資関連・先行き判断DIが58.3(同12人)、2月分の景気ウォッチャー調査では、設備投資関連・現状判断DIは46.4(同7人)、設備投資関連・先行き判断DIが41.7(同9人)である。2月分の判断では、「不変」か「やや悪化」となっており、良くなる方向の回答がない。先行き判断のコメントをひとつ紹介すると、「中国の景気減速や米中貿易摩擦、欧州の政局リスクにより設備投資意欲が落ちてきている(北陸、一般機械器具製造業・総務担当)」と言う点が弱含みの代表的な理由である。足元の機械受注統計の弱含みと同様の動きである。マイナス材料を払拭するために、景気対策による中国景気の持ち直しや、米中貿易協議の進展などの明るい動きが出てくることに期待したい局面だ。