2017年3月調査 日銀短観予測 -暫定版-

2017年3月15日

―大企業・製造業の業況判断DIはやや上昇を予測―
―今回の調査は、景気の持ち直しを示唆か―

●3月調査日銀短観では、大企業・製造業の業況判断DIが12月調査の+10から4ポイント程度上昇し、直近のピークである15年6月調査の+15に近い+14程度になると予測する。16期連続で「良い」超のプラスとなろう。前期から上昇すれば2期連続だ。このところ景気持ち直しの動きが出ていることを示唆する内容になるとみた。

●また、大企業・非製造業の業況判断DIは+20程度と12月調査の+18より2ポイント程度上昇すると予測する。非製造業は23期連続で「良い」超のプラスになろう。

●この予測は、日銀短観DIと連動性が高いことが知られているQUICK短観(2月・3月調査)やロイター短観(2月調査)などを参考にした。

●3月15日に発表されたQUICK短観3月調査の調査期間は3月1日から3月12日である。製造業の業況判断DIは12月調査の+14から8ポイント上昇の+22となった。(なお、2月調査の+24からは2ポイント低下した。)また、非製造業DIは12月調査の+30から1ポイント低下の+29となった。

●ロイター短観は3月調査の発表が3月24日と遅いので、2月調査を参考にした。400社ベースの製造業の業況判断DIは12月調査の+16から4ポイント上昇の+20となった。内訳をみると、素材型は+11と12月調査の+13から低下、加工型は+24と12月調査の+18から6ポイント上昇と、異なる動きをしている。

●また、2月調査400社ベースの非製造業DIは12月調査の+19から7ポイント上昇の+26となった。内訳をみると、小売は0で12月調査の▲14から改善した。

●大企業・製造業の業況判断DIが+14程度と予測通りなら、12月調査の「先行き見通し」+8を6ポイント上回ることになる。また大企業・非製造業が+20程度と予測通りなら、12月調査の「先行き見通し」+16を4ポイント上回ることになる。足元の景況感が事前の予想より製造業、非製造業ともかなり上振れることとなろう。

●QUICK短観3月調査の製造業の6月までの「先行き見通し」は+19で3月実績の+22より3ポイント悪化の予想、非製造業の「先行き見通し」は+32で3月実績の+29から3ポイントの改善予想である。

●ロイター短観2月調査の5月までの「先行き見通し」は、製造業・400社ベースで+19と2月実績の+20より1ポイント悪化、非製造業・400社ベースの5月までの「先行き見通し」は+26と、2月実績の+26と変わらない予想である。世界経済の先行きの不透明さから、製造業の先行き判断が慎重になっているとみられる。

●日銀短観の大企業・業況判断DIの6月までの「先行き見通し」は、QUICK短観やロイター短観や最近の経済動向などを参考にして、製造業で3月実績比2ポイント悪化の+12程度、非製造業は3月実績比1ポイント改善の+21程度と予測した。

●3月調査日銀短観の中小企業の業況判断DIは製造業が12月調査の+1から若干悪化し▲1程度、非製造業が12月調査の+2から1ポイント低下の+1程度と予測した。商工中金・中小企業景況判断指数や景気ウォッチャー調査の企業動向関連の現状水準判断DIなどを参考にして予測した。

●参考データの商工中金の中小企業月次景況観測の景気判断指数は直近2月分で製造業が46.9(12月分48.9、1月分47.2、3月予測50.7)で、非製造業は2月分が48.4(12月分48.7、1月分49.1、3月予測49.7)となっている。

●景気ウォッチャー調査の企業動向関連の現状水準判断DI・季節調整値の最近の推移は製造業が11月調査49.6、12月調査50.9、1月調査50.2、2月調査47.4で、非製造業は11月調査50.8、12月調査51.7、1月調査49.6、2月調査51.2となっている。なお、日銀短観は水準の調査なので、景気ウォッチャー調査の方向性の現状判断DIではなく参考データの現状水準判断DIの方を重視した。

●中小企業・製造業の業況判断DIが▲1程度と予測通りなら、12月調査の「先行き見通し」▲4を3ポイント上回ることになる。また中小企業・非製造業が+1程度と予測通りなら、12月調査の「先行き見通し」▲2を3ポイント上回ることになる。足元の景況感が事前の予想よりは製造業、非製造業とも上振れることとなろう。

●日銀短観の中小企業・業況判断DIの6月までの「先行き見通し」は、景気は長い足踏みからようやく改善の動きが出てきたものの先行き不透明さが依然強い中では慎重な回答が多いように思われる。製造業で3月実績比変わらずの▲1程度、非製造業は3月実績比2ポイント悪化の▲1程度と予測した。非製造業では先行きを慎重にみるというクセを考慮した。

●2016年度の大企業・全産業の設備投資計画は前年度比+4.0%程度と、12月調査の同+5.5%から下方修正されると予測した。過去の修正パターンや、最近の設備投資計画調査などを参考にした。2017年度の大企業・全産業の設備投資計画は前年度比+1.1%程度と予測した。

●2016年度の中小企業・全産業の設備投資計画は前年度比▲3.4%程度と、12月調査の同▲6.2%から上方修正されると予測した。中小企業の設備投資計画は例年3月調査が弱く、その後は1年後の3月調査まで調査の度に改善していく傾向があることなどを参考にした。2017年度の大企業・全産業の設備投資計画は前年度比▲15.8%程度と予測した。