2016年7月分機械受注

2016年9月12日

7月分の機械受注(除船電民需)前月比は+4.9%と2カ月連続の増加 -
-機械受注(除船電民需)前月比は6月分+8.3%の高い伸び率に続き予想外の増加-
-7~9月期前期比見通し+5.2%は8・9月分が前月比▲4.4%ずつで達成可能-
-7月分代理店受注前年同月比+17.4%で12カ月連続増加、中小設備投資底堅さ示唆-

●7月分機械受注(除く船舶電力の民需ベース、以下、除船電民需と表記)の前月比は+4.9%と2カ月連続の増加になった。

●機械受注(除船電民需)の大型案件は、6月分は2件で、その他輸送用機械の航空機と、運輸業・郵便業の鉄道車両だった。その他輸送用機械の7月分は前月比▲69.3%、運輸業・郵便業の7月分は前月比▲18.0%と反動が出た。7月分の大型案件は鉄鋼業の化学機械1件で鉄鋼業の前月比は+75.8%だった。

●機械受注(除船電民需)の7~9月期前期比見通し+5.2%は8・9月分が前月比▲4.4%ずつで達成可能である。また8・9月分が前月比+0.1%ずつだと7~9月期前期比は+10.2%になる。4~6月期の前期比は熊本地震や円高基調などがあった中で▲9.2%と大きく低下した。7~9月期が1~3月分の水準に戻るには、7~9月期前期比が+10.2%の高い伸び率が必要だが、既に6月分・7月分で1~3月分に近い水準になっている。8月分での大型案件の反動は大きくなさそうなことから8・9月分の前月比が横這いより若干高めである、前月比+0.1%ずつ程度になることは十分達成可能だと思われる。

●7月分の製造業の前月比は+0.3%と2カ月連続の増加になった。製造業17業種中、9業種が増加で8業種が減少だった。

●7月分の非製造業(除船電民需)の前月比は+8.6%と2カ月連続の増加になった。非製造業全体では前月比は▲1.8%になった。電力業の大型案件は、5月分ではその他重電機1件があったが、6月分・7月分となかった。しかし、電力業の前月比は7月分▲20.0%と6月分の同▲31.5%に続き2カ月連続の大幅減少になった。非製造業12業種中、6業種が増加で6業種が減少となった。

●7月分の機械受注全体の大型案件は4件で、6月分の機械受注全体の大型案件の5件より1件少なかった。民需以外は防衛省で1件、地方公務で1件、外需で1件だったという。内容は各々、船舶、化学機械、発電機だった。

●7月分の外需の前月比は▲11.7%で2カ月ぶりの減少になった。

●中小企業の動きを反映している部分がある代理店受注の7月分前月比は+4.1%と2カ月連続して増加した。7月分前年同月比は+17.4%と12カ月連続で増加した。1年にわたり前年同月比が増加し続けたことは、足元の中小企業の機械の設備投資が底堅いことを裏付けていよう。7月分有効求人倍率が1.37倍と高水準で雇用環境が良い中、人手不足対策の設備投資も出やすい環境だ。昨年末放送の「下町ロケット」とNHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」が連続してドラマアカデミー賞最優秀作品賞を受賞したことや、「あさが来た」の後番組の「とと姉ちゃん」の視聴率が8月17日に25.9%と「花子とアン」の最高記録の25.9%に並ぶ高水準であることと整合的だ。前向きな経営者を応援する風潮が、中小企業の設備投資を後押しすることを期待したい。

●内閣府の基調判断は、15年12月分・16年1月分・2月分・3月分では「機械受注は、持ち直しの動きがみられる」で判断据え置きとなった。16年4月分では「機械受注は、持ち直しの動きがみられるものの、4月の実績は大きく減少した」と11月分と同じ表現になったものの、持ち直しに重点が置かれていて、実質的に7カ月連続の判断据え置きになった。5月分では「機械受注は、足踏みがみられる」へと8カ月ぶりに下方修正となった。前回6月分も「機械受注は、足踏みがみられる」で判断据え置きになった。今回7月分では内容がしっかりしていることを受けて「機械受注は、持ち直しの動きがみられる」になった。3カ月ぶりに「持ち直し」の表現が使われた。基調判断の上方修正は15年10月分以来9カ月ぶりである。

●7月分景気動向指数・CI改定値で新たに改定値から加わる系列として、先行系列では実質機械受注(製造業)がある。実質機械受注(製造業)の前月差寄与度は+0.00程度になるとみる。先行CI・改定値の前月差は、他のデータの確報値が速報値と変わらないとすると、▲0.6程度と、速報値の▲0.7から上方修正になるとみた。また、先行DIでは実質機械受注(製造業)の符号がプラス符号で加わるので、40.0%程度と速報値の33.3%から上方修正になると予測する。