2016年6月調査 日銀短観予測

2016年6月21日

大企業・製造業の業況判断DIはQUICK上昇、ロイター下降から、日銀短観横這いを予測-
-日銀短観・大企業・製造業の業況判断DIは13期連続で「良い」超のプラスにはなろう-

●6月調査日銀短観では、大企業・製造業の業況判断DIが+6と3月調査の+6と同水準になると予測する。円高の影響や景気に対する閉塞感・不透明感から、昨年6月調査の+15からは低い水準にあるものの、13期連続で「良い」超のプラスにはなり、景気の底堅さを示唆しよう。

●一方、大企業・非製造業の業況判断DIは+18程度と3月調査の+22から4ポイント程度低下しそうだ。インバウンド消費の勢いが鈍化した小売などが弱含みそうだ。原油価格が低水準ながら限界的には上昇していることは運輸・郵便業の弱含み要因になりそうだ。但し20期連続で「良い」超のプラスになろう。

●この予測は、日銀短観DIと連動性が高いことが知られている6月調査のロイター短観、6月調査のQUICK短観などを参考にした。

●6月21日に発表されたロイター短観6月調査の調査期間は6月6日から6月16日となっている。400社ベースの製造業の業況判断DIは3月調査の+6から3ポイント低下の+3となった。一方、非製造業DIは3月調査の+24から7ポイント低下の+17となった。内訳をみると、不動産・建設は+44と3月調査の+35から上昇した。小売は0で3月調査の+14から14ポイント低下した。運輸・電力等は3月調査の+14から14ポイント低下し0となった。なお、200社ベースの製造業の業況判断DIは3月調査の+8から2ポイント低下し+6となった。一方、非製造業DIは3月調査の+25から14ポイント低下の+11となった。

●また、6月20日に発表されたQUICK短観6月調査の調査期間は6月1日から6月15日である。製造業の業況判断DIは3月調査の+5から4ポイント上昇の+9となった。また、非製造業DIは3月調査の+29と同じ+29となった。ロイター短観と違い、QUICK短観は低下しなかった。

●大企業・製造業の業況判断DIが+6程度と予測通りなら、3月調査の「先行き見通し」+3を3ポイント上回ることになる。また大企業・非製造業が+18程度と予測通りなら、3月調査の「先行き見通し」+17を1ポイント上回ることになる。足元の景況感が事前の予想より製造業、非製造業とも上振れることとなろう。

●ロイター短観の9月までの「先行き見通し」は、製造業・400社ベースで+4と6月実績の+3より1ポイント改善、非製造業・400社ベースの9月までの「先行き見通し」は+20と、6月実績の+17から3ポイントの改善予想である。QUICK短観の製造業の9月までの「先行き見通し」は+10で6月実績の+9より1ポイント改善の予想、非製造業の「先行き見通し」は+29で6月実績の+29と同水準の予想である。

●日銀短観の大企業・業況判断DIの9月までの「先行き見通し」は、ロイター短観やQUICK短観や最近の経済動向などを参考にして、製造業で6月実績比1ポイント改善の+7程度、非製造業は6月実績比2ポイント改善の+20程度と予測した。

●6月調査日銀短観の中小企業の業況判断DIは製造業が3月調査の▲4から3ポイント悪化の▲7程度、非製造業が3月調査の+4から3ポイント悪化の+1程度と予測した。商工中金・中小企業景況判断指数や景気ウォッチャー調査の企業動向関連の現状水準判断DIなどを参考にして予測した。

●参考データの商工中金の中小企業月次景況観測の景気判断指数は直近5月分で製造業が44.7(3月分47.9、4月分46.1、6月予測47.0)で、非製造業は5月分が46.4(3月分49.5、4月分49.2、6月予測48.0)となっている。

●景気ウォッチャー調査の企業動向関連の現状水準判断DIの最近の推移は製造業が2月調査45.1、3月調査45.7、4月調査42.5、5月調査41.5で、非製造業は2月調査46.0、3月調査46.7、4月調査46.2、5月調査43.5となっている。なお、日銀短観は水準の調査なので、景気ウォッチャー調査の方向性の現状判断DIではなく参考データの現状水準判断DIの方を重視した。

●日銀短観の中小企業・業況判断DIの9月までの「先行き見通し」は、大企業のようにやや先行きを改善と見る企業がある一方で、依然先行きの景気にやや不安を感じている企業も多いとみて、製造業で6月実績比1ポイント悪化の▲8程度、非製造業は6月実績比6ポイント悪化の▲5程度と予測した。非製造業では先行きを慎重にみるというクセも考慮した。

●2015年度の大企業・全産業の設備投資実績は6月調査では前年度比+7.8%程度と、3月調査の実績見込み同+9.8%から鈍化すると予測した。過去の修正パターンや、最近の設備投資計画調査などを参考に予測した。

●2016年度の大企業・全産業の設備投資計画は前年度比+3.4%程度と、3月調査の同▲0.9%から上方修正されると予測した。過去の修正パターンや、最近の設備投資計画調査などを参考に予測した。

●2015年度の中小企業・全産業の設備投資実績は6月調査では前年度比+5.9%程度と3月調査の実績見込み同+3.9%から上方修正されると予測した。中小企業の設備投資計画は例年3月調査が弱く、その後は1年後の3月調査まで調査の度に改善していく傾向があることなどを参考にした。

●2016年度の中小企業・全産業の設備投資計画は前年度比▲13.3%程度と、3月調査の同▲19.3%から上方修正されると予測した。過去のパターンや、最近の設備投資計画調査などを参考に予測した。