2016年2月分景気動向指数(速報値)

2016年4月6日

- 先行CI前月差▲2.0と2カ月ぶり下降、一致CI前月差▲3.2と2カ月ぶり下降 -
- 2月分の基調判断、「足踏みを示している」で継続、3月分も「足踏みを示している」か -

●2月分の景気動向指数・速報値では、先行CIは前月差▲2.0と2カ月ぶりの下降となった。2月分の先行CIの指数水準は99.8となった。
●一致CIは前月差▲3.2と2カ月ぶりの下降となった。投資財出荷指数、鉱工業用生産財出荷指数、生産指数(鉱工業)などの前月差マイナス寄与度が大きかった。2月分の生産指数の前月比は愛知製鋼の爆発事故の影響で、▲6.2%の大幅マイナスになった。2月分の一致CIの指数水準は110.3である。東日本大震災発生時のボトムで直近のボトムである11年4月分の96.7よりは13.6ポイント高い水準だが、直近のピークである14年3月分の116.1よりは5.8ポイント低い水準だ。
●一致CIの3カ月後方移動平均の前月差は▲0.53と2カ月ぶりの下降、7カ月後方移動平均の前月差は▲0.37と2カ月ぶりの下降になった。
●一致CIを使った景気の基調判断は、今回2月分でも、景気拡張の動きが足踏み状態になっている可能性が高いことを示す「足踏みを示している」で、10カ月連続で同じ判断となった。
●最近の一致CIを使った景気の基調判断をみると、14年12月分で、「改善を示している。ただし、基調判断に用いている3カ月後方移動平均のこのところの変化幅は、大きいものではない」に「下方への局面変化」から上方修正された。「下方への局面変化」から「改善を示している」に戻るのは異例のパスということだった。15年1月分で、但し書きは消えて、「改善を示している」という判断継続になった。15年2月分~4月分でも、「改善を示している」という判断継続になったが、5月分で景気拡張の動きが足踏み状態になっている可能性が高いことを示す「足踏みを示している」に下方修正され、15年6月分~16年2月分でも判断据え置きとなった。
●次回3月分でも、景気拡張の動きが足踏み状態になっている可能性が高いことを示す「足踏み」の判断が継続しそうだ。基調判断が景気拡張の可能性が高いことを示す「改善」に戻るには、「当月の前月差の符号がプラス。かつ原則として3カ月以上連続して3カ月後方移動平均が上昇する」ことが必要だ。3月分から上昇を3カ月連続して積み上げなければならない。いち早く「改善」に戻る可能性があるのは7月前半に発表される5月分だ。
●一方、次回3月分で「下方への局面変化」に悪化するには、「当月の前月差の符号がマイナス。かつ7カ月後方移動平均(前月差)の符号がマイナスに変化し、マイナス幅(1カ月、2カ月、または3カ月の累積)が1標準偏差分(0.85)以上」であることが必要だ。3月分の一致CI前月差が▲0.8ポイント程度の下降幅になると、3月分の7カ月後方移動平均前月差の2カ月(1月分の7カ月後方移動平均前月差はプラスのため)の累積が▲0.86になり、1標準偏差分(0.85)以上下方に振れることになる。しかし、一致指数第一系列の鉱工業生産指数は、経済産業省算出の3月分先行き試算値前月比・最頻値が+3.5%、90%の確率に収まる範囲で+2.4%~+4.5%と増加になる見通しなので、「下方への局面変化」に悪化する可能性は小さいだろう。

●今回2月分速報値では先行DIは33.3%と2カ月ぶりに景気判断の分岐点である50%を下回った。また、一致DIは37.5%とこちらも2カ月ぶりに景気判断の分岐点である50%を下回った。
●2月分景気動向指数・改定値では、一致CIは所定外労働時間指数が新たに加わる。所定外労働時間指数確報値が速報値と同じ前月比+0.4%なら前月差+0.07程度のプラス寄与になるとみられる。速報値段階と各系列の改定値が不変とすると、全体の一致CI前月差は▲2.2程度と速報値の▲2.5より下降幅が縮小するとみられる。また、一致DIでは所定外労働時間指数がマイナス符号で加わることになるため、他の指標の符号が不変なら、33.3%程度と速報値の37.5%から下方修正になり、景気判断の分岐点50%を引き続き2カ月ぶりに下回ると予測する。
●先行CI改定値で新たに加わる実質機械受注(製造業)の前月差寄与度は1月分+0.75と大幅プラス寄与であった反動が出て2月分では大幅マイナス寄与になると予測する。指標発表日は4月11日である。在庫率関連データなどが確報値段階でどのようにリバイスされるかにもよるが、先行CI・改定値の前月差は▲2.6程度の下降と速報値の▲2.0から下方修正になるとみた。また、先行DIでは実質機械受注(製造業)の符号は微妙だがプラス符号になった場合は、40.0%程度と速報値の33.3%から上方修正になると予測する。しかし、景気判断の分岐点50%を下回ることになろう。
●3月分の先行CIの採用系列で、現時点で数値が判明しているのは、日経商品指数、東証株価指数、中小企業売上げ見通しDIの3系列である。このうち日経商品指数、東証株価指数の2系列が前月差プラス寄与に、中小企業売上げ見通しDI1系列が前月差マイナス寄与になることが判明している。
●また、3月分の先行DIでは、数値が判明している日経商品指数、東証株価指数、中小企業売上げ見通しDIの3系列全てがマイナス符号になることが判明している。このため3月分先行DI速報値は、0.0%以上66.7%以下が確定している。