4月分機械受注について

2015年6月10日

― 4月分機械受注(除船電民需)前月比+3.8%と2カ月連続増加 ―
― 内閣府判断は「機械受注は、持ち直している」に上方修正 ―

●4月分機械受注(除く船舶電力の民需ベース、以下、除船電民需と表記)の前月比は+3.8%と2カ月連続の増加になった。一方、前年同月比は+3.0%と5カ月連続増加となった。

●機械受注(除船電民需)の大型案件は1月分、2月分は各1件だったが、前回3月分は年度末ということもあって6件もあった。業種ごとの内訳は、パルプ・紙・加工品で火水力原動機1件、化学工業で火水力原動機1件、造船業で内燃機関2件、通信業で通信機1件、その他製造業で航空機1件だった。今回4月分は0件であった。前月比が増加したので3月分の反動減はなかったとみられる。除船電民需以外では、運輸業・郵便業で船舶が2件、官公需で地方公務の化学機械が1件、外需が3件で合計6件だった。外需は3月分で火水力原動機1件、鉄道車両2件、航空機2件、船舶2件の7件あったが、4月分では航空機1件、船舶2件の合計3件に減少した。

●4月分の製造業の前月比は+10.5%と2カ月連続の増加になった。製造業15業種中、8業種が増加で7業種が減少になった。4月分の非製造業(除船電民需)の前月比は▲0.6%と2カ月ぶりの減少になった。非製造業全体では、電力業が前月比▲54.9%になったため、前月比は▲23.9%の大幅減少になった。2カ月ぶりの減少である。非製造業12業種中、4業種が増加で8業種が減少となった。

●4~6月期の機械受注(除船電民需)の見通しは前期比▲7.4%と大幅な減少である。この見通しは単純集計値に過去3四半期の平均達成率100.1%を乗じて求めている。ただ、単純集計値の数字の実現にとどまると仮定すると前期比は▲7.5%程度の減少になる。4~6月期は弱含みが懸念されていたが、4月分の実績はこうした見方を逆転する内容になった。

●4~6月期の機械受注(除船電民需)前期比は、5・6月の前月比が各々ゼロだと+5.3%の増加になる。5・6月の前月比が各々▲5.0%の減少でも4~6月期の機械受注(除船電民需)前期比は+0.1%の増加になる。

●4~6月期は、2001年(平成13年)~09年(平成21年)の9年間では「実績」が「見通し」を上回ったが、10年(平成22年)~14年(平成26年)の5年間では10年・11年・12年・14年の4年間は下振れ、残りの13年だけは「実績」が「見通し」を上回った。15年(平成27年)は上振れになる可能性大とみる。

●4月分が前月比減少だった非製造業(除船電民需)も5・6月の前月比が各々ゼロだと+0.8%の増加になる。

●1~3月期の実質GDP・第2次速報値では、実質設備投資は、前期比+2.7%と、第1次速報値の前期比+0.4%の増加から上方修正となった。しかも第1次速報値では4四半期ぶりの増加だったのに、第2次速報値では3四半期連続の増加になった。設備投資が上向いてきていることを裏付けるデータに変わったが、今回、機械受注も先行きの機械の設備投資が増加基調であることを裏付ける内容に変わった。

●中小企業の動きを反映している部分がある代理店受注の4月分は+9.7%と2カ月ぶりの増加になった。5・6月の前月比が各々0.0%だと4~6月期の前期比は+4.1%の増加になる。4~6月期の見通しは+5.9%の増加だが、これは5・6月の前月比が各々+1.8%の増加で達成できる。

●4月分の外需は、前月比▲7.0%と2カ月連続の減少となった。4~6月期見通しは前期比▲2.4%と2四半期ぶりの減少が予想されるがそれを下回りそうなスタートの数字となった。中国など世界経済の見通しが不透明になっていることもあり、実績がどうなるかをしっかり見極めたいところだ。

●内閣府の基調判断は、14年7月分では「機械受注は、一進一退で推移している」であったが、8月分では「機械受注は、緩やかな持ち直しの動きがみられる」と5カ月ぶりの上方修正になり、9月分・10月分では据え置きとなった。11月分では「機械受注は、持ち直しの動きに足踏みがみられる」に3カ月ぶりに下方修正されたが、それも一時的で、12月分では「機械受注は、緩やかな持ち直しの動きがみられる」と、2カ月ぶりに上方修正され、8~10月分と同じ判断に戻った。1月分・2月分・3月分と「機械受注は、緩やかな持ち直しの動きがみられる」と判断据え置きになっていたが、今回4月分で「機械受注は、持ち直している」に4カ月ぶりに上方修正された。

●4月分景気動向指数・CI改定値で新たに改定値から加わる系列として、先行系列では実質機械受注がある。前月差寄与度は+0.13程度のプラス寄与になるとみる。在庫率関連データなどが速報値段階と確報値段階とで数字が変わらないと仮定すると、先行CI・改定値の前月差は+1.3程度の上昇と速報値の前月差+1.2の上昇から上方修正になると予測する。また、先行DIでは実質機械受注がプラス符号で加わり、70.0%程度と速報値の66.7%から上方修正になると予測する。