3月分鉱工業生産指数・速報値について

2015年4月30日

- 3月分鉱工業生産指数・前月比▲0.3%で2カ月連続の減少 -
- 3カ月移動平均増加継続で、生産の基調判断は「緩やかな持ち直し」で据え置き -
- 3月分景気動向指数・一致CI、前月比下降でも「改善」判断継続に -

鉱工業生産

●鉱工業生産指数・3月分速報値は製造工業生産予測指数の旧ベース・前月比▲2.0%に比べ、かなり低下幅が小さい▲0.3%となった。しかし、2カ月連続の減少である。また、前年同月比は▲1.2%と6カ月連続の減少になった。
●鉱工業生産指数・季節調整値の3カ月後方移動平均値は14年8月分の97.3をボトムに12月分の横這いを含み7カ月連続増加基調で、3月分で99.9になった。最近3カ月に一度のペースで前月比マイナスになる傾向がある、はん用・生産用・業務用機械工業など一部業種の動きにより、振れがあるものの、緩やかな増加基調は維持している。
●3月分の生産を業種別にみると、15業種のうち増加が5業種、保合いが1業種、減少が9業種だった。電気機械工業、石油・石炭製品工業、金属製品工業等が減少し、輸送機械工業、情報通信機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業等が増加した。
●3月分速報値の鉱工業生産指数は98.6で昨年12月分の98.1以来の低い水準になった。14年度の平均98.5とほぼ同水準である。
●製造工業生産予測調査によると、3月分前月比は3月30日発表段階の旧ベースで▲2.0%の減少であったが、年間補正後は▲1.4%になったようだ。製造工業生産予測指数の3月分は前月比▲0.5%なので、実現率は+0.9%と13年4月調査の+2.4%以来2年ぶりのプラスになった。思ったより多く生産したという明るい数字であろう。
●なお、製造工業生産予測調査の年間補正の数値発表に関して今年は、昨年までと違った対応がとられた。これまでは4月中旬の鉱工業生産指数の年間補正時に同時に発表されていたが、今回は本日発表となった。
●製造工業の予測修正率は▲0.9%と18カ月連続のマイナスになった。

●先行きの鉱工業生産指数を4・5月分の製造工業生産予測指数の前月比、6月分を0.0%の前月比で延長すると、4~6月期は前期比+0.6%となる。3四半期連続の増加になる見込みだ。
●3月分速報値の鉱工業出荷指数・前月比は▲0.3%と2カ月連続の減少になった。鉱工業在庫指数は前月比+0.3%と2カ月連続の増加になった。鉱工業在庫率指数は113.9、前月比+0.4%で2カ月連続の上昇となった。14年11月の116.1以来の指数水準である。
●経済産業省の基調判断は14年3月分まで、「総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している」とされていたが、消費税率引き上げがあった14年4月分で「総じてみれば、生産は横ばい傾向」と下方修正された。5月分でも同じ判断継続となった。6月分で12年8月分以来の表現である「総じてみれば、生産は弱含みで推移している」に下方修正され、7月分・8月分と判断継続となった。9月分で「総じてみれば、生産は一進一退にある」に上方修正され、10月分・11月分と据え置かれた。8月分を底に生産は増加傾向なので、12月分で判断は「総じてみれば、生産は緩やかな持ち直しがみられる」に3カ月ぶりに上方修正された。15年1月分・2月分でも「総じてみれば、生産は緩やかな持ち直しがみられる」で据え置きだった。今回3月分でも「総じてみれば、生産は緩やかな持ち直しがみられる」で据え置かれた。
●鉱工業全体での縦軸に在庫の前年比をとった在庫サイクル図をみると、14年1~3月期では、出荷の前年比が+7.4%、在庫が同▲1.2%、と45度線を下回っていた。しかし、14年4~6月期では、在庫が前年同期比増加に転じ、出荷の前年比が+0.9%、在庫が同+3.1%、と45度線を上回ってしまった。14年7~9月期でも、出荷の前年比が▲0.8%、在庫が同+4.1%、と45度線を上回り、14年10~12月期でも、出荷の前年比が▲1.9%、在庫が同+6.2%、と45度線を上回っている。15年1~3月期でも、出荷の前年比が▲2.3%、在庫が同+6.1%、と45度線を上回っている。在庫サイクル図からは、依然、在庫積み上がり局面にあると言える。

1~3月期のGDP予測

●個人消費の供給サイドの関連データである耐久消費財出荷指数の1~3月期の前期比は+5.4%の増加になった。同じく供給サイドの関連データである非耐久消費財出荷指数は同+1.6%の増加だ。一方、需要サイドの関連データでは、家計調査・二人以上世帯・実質消費支出(除く住居等)の1~2月分平均対10~12月分平均比は▲0.7%の減少になった。乗用車販売台数の1~3月期の前期比は、年末の軽自動車の販売促進の反動などで▲9.5%の減少になった。供給サイドのデータの方が需要サイドのデータより強い感じである。さらにGDP統計の実質個人消費と関連性が高い消費総合指数(月次ベース)1~2月分平均対10~12月分平均比は▲0.08%の減少になっている。総合的に考えると、1~3月期第1次速報値の個人消費は、前期比で微増にとどまる可能性が大きいとみられる。
●設備投資の関連データである資本財出荷指数の1~3月期の前期比は▲0.8%の減少になった。資本財(除.輸送機械)は同+1.2%の増加になった。また、建設財は同+0.3%の増加になった。総合的に考えると、供給サイドから推計される1~3月期の実質設備投資は前期比微増となりそうだ。
●実質輸出入の動向をみると輸出の1~3月期の前期比は+1.0%の増加になった。輸入は同+0.7%の増加になっている。モノだけでみると外需は若干のプラス寄与になる。非居住者家計の国内での直接購入はサービス面で輸出の伸びにプラス寄与するが14年10~12月期時点で、実質GDPの輸出の2%程度に過ぎないことも考慮して、1~3月期の外需の前期比寄与度は前期比プラス寄与になったとしてもほぼ横ばい圏にとどまると判断する。
●総合的に判断すると、5月20日に発表される1~3月期の実質GDP第1次速報値は明日発表の家計調査3月分のデータ等にもよるが、これから出てくる予測値は、プラス成長にはなっても、ESPフォーキャスト調査4月調査・平均値の前期比年率+2.26%よりもかなり弱いものになる可能性がありそうだ。

3月分景気動向指数予測

●3月分の景気動向指数・速報値では、先行CIは前月差+1.6程度と3カ月ぶりの上昇になると予測する。速報値からデータが利用可能な9系列では、4月30日午前9時現在、鉱工業生産財在庫率指数、消費者態度指数、長短金利差、東証株価指数、中小企業売上げ見通しDIの5系列が前月差プラス寄与、最終需要財在庫率指数、日経商品指数の2系列が前月差マイナス寄与になることが判明している。残る2系列は、新規求人数が前月差プラス寄与、新設住宅着工床面積が前月差マイナス寄与になると予測した。
●3月分の一致CIは前月差▲0.9程度と2カ月連続の下降になると予測する。速報値からデータが利用可能な10系列では、4月30日午前9時現在、大口電力使用量、耐久消費財出荷指数の2系列が前月差プラス寄与に、生産指数、鉱工業生産財出荷指数、投資財出荷指数、商業販売額指数・小売業、商業販売額指数・卸売業の5系列が前月差マイナス寄与になることが判明している。残る、所定外労働時間指数、中小企業出荷指数、有効求人倍率の3系列はマイナス寄与になると予測する。
●一致CIを使った景気の基調判断は12月分でそれまでの「下方への局面変化」から景気拡張の可能性が高いことを示す「改善」に上方修正された。1月分も、2月分も判断継続になった。3月分が予測通りなら、一致CIの前月差は下降、3カ月後方移動平均の前月差も7カ月ぶりの下降になるものの、下降幅が小さいので、4カ月連続「改善」の判断になろう。7カ月後方移動平均の前月差は小幅だが3カ月連続の上昇と、上昇トレンドを維持するとみる。

●3月分の先行DIは55.6%程度と3カ月連続して景気判断の分岐点である50%を上回ると予測する。4月30日午前9時現在、速報値からデータが利用可能な9系列中、消費者態度指数、長短金利差、東証株価指数、中小企業売上げ見通しDIの4系列がプラス符号、最終需要財在庫率指数、鉱工業生産財在庫率指数、日経商品指数の3系列がマイナス符号になることが判明している。先行DIは44.4%以上66.7%以下が確定している。残る2系列では、新規求人数がマイナス符号に、新設住宅着工床面積がプラス符号になると予測した。
●3月分の一致DIは40.0%程度と景気の分岐点である50%を7カ月ぶりに下回ると予測する。速報値からデータが利用可能な10系列では、4月30日午前9時現在、生産指数、耐久消費財出荷指数の2系列がプラス符号に、大口電力使用量、鉱工業生産財出荷指数、投資財出荷指数、商業販売額指数・小売業、商業販売額指数・卸売業の5系列がマイナス符号になることが判明している。商業販売額指数は前年同月比なので消費税引き上げ前の駆け込み需要の反動でマイナスになってしまう。一致DIは20.0%以上50.0%以下と50%以下が確定している。残る3系列では、所定外労働時間指数がマイナス符号に、中小企業出荷指数、有効求人倍率の2系列はプラス符号になると予測した。

鉱工業生産

●鉱工業生産指数・3月分速報値は製造工業生産予測指数の旧ベース・前月比▲2.0%に比べ、かなり低下幅が小さい▲0.3%となった。しかし、2カ月連続の減少である。また、前年同月比は▲1.2%と6カ月連続の減少になった。
●鉱工業生産指数・季節調整値の3カ月後方移動平均値は14年8月分の97.3をボトムに12月分の横這いを含み7カ月連続増加基調で、3月分で99.9になった。最近3カ月に一度のペースで前月比マイナスになる傾向がある、はん用・生産用・業務用機械工業など一部業種の動きにより、振れがあるものの、緩やかな増加基調は維持している。
●3月分の生産を業種別にみると、15業種のうち増加が5業種、保合いが1業種、減少が9業種だった。電気機械工業、石油・石炭製品工業、金属製品工業等が減少し、輸送機械工業、情報通信機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業等が増加した。
●3月分速報値の鉱工業生産指数は98.6で昨年12月分の98.1以来の低い水準になった。14年度の平均98.5とほぼ同水準である。
●製造工業生産予測調査によると、3月分前月比は3月30日発表段階の旧ベースで▲2.0%の減少であったが、年間補正後は▲1.4%になったようだ。製造工業生産予測指数の3月分は前月比▲0.5%なので、実現率は+0.9%と13年4月調査の+2.4%以来2年ぶりのプラスになった。思ったより多く生産したという明るい数字であろう。
●なお、製造工業生産予測調査の年間補正の数値発表に関して今年は、昨年までと違った対応がとられた。これまでは4月中旬の鉱工業生産指数の年間補正時に同時に発表されていたが、今回は本日発表となった。
●製造工業の予測修正率は▲0.9%と18カ月連続のマイナスになった。

●先行きの鉱工業生産指数を4・5月分の製造工業生産予測指数の前月比、6月分を0.0%の前月比で延長すると、4~6月期は前期比+0.6%となる。3四半期連続の増加になる見込みだ。
●3月分速報値の鉱工業出荷指数・前月比は▲0.3%と2カ月連続の減少になった。鉱工業在庫指数は前月比+0.3%と2カ月連続の増加になった。鉱工業在庫率指数は113.9、前月比+0.4%で2カ月連続の上昇となった。14年11月の116.1以来の指数水準である。
●経済産業省の基調判断は14年3月分まで、「総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している」とされていたが、消費税率引き上げがあった14年4月分で「総じてみれば、生産は横ばい傾向」と下方修正された。5月分でも同じ判断継続となった。6月分で12年8月分以来の表現である「総じてみれば、生産は弱含みで推移している」に下方修正され、7月分・8月分と判断継続となった。9月分で「総じてみれば、生産は一進一退にある」に上方修正され、10月分・11月分と据え置かれた。8月分を底に生産は増加傾向なので、12月分で判断は「総じてみれば、生産は緩やかな持ち直しがみられる」に3カ月ぶりに上方修正された。15年1月分・2月分でも「総じてみれば、生産は緩やかな持ち直しがみられる」で据え置きだった。今回3月分でも「総じてみれば、生産は緩やかな持ち直しがみられる」で据え置かれた。
●鉱工業全体での縦軸に在庫の前年比をとった在庫サイクル図をみると、14年1~3月期では、出荷の前年比が+7.4%、在庫が同▲1.2%、と45度線を下回っていた。しかし、14年4~6月期では、在庫が前年同期比増加に転じ、出荷の前年比が+0.9%、在庫が同+3.1%、と45度線を上回ってしまった。14年7~9月期でも、出荷の前年比が▲0.8%、在庫が同+4.1%、と45度線を上回り、14年10~12月期でも、出荷の前年比が▲1.9%、在庫が同+6.2%、と45度線を上回っている。15年1~3月期でも、出荷の前年比が▲2.3%、在庫が同+6.1%、と45度線を上回っている。在庫サイクル図からは、依然、在庫積み上がり局面にあると言える。

1~3月期のGDP予測

●個人消費の供給サイドの関連データである耐久消費財出荷指数の1~3月期の前期比は+5.4%の増加になった。同じく供給サイドの関連データである非耐久消費財出荷指数は同+1.6%の増加だ。一方、需要サイドの関連データでは、家計調査・二人以上世帯・実質消費支出(除く住居等)の1~2月分平均対10~12月分平均比は▲0.7%の減少になった。乗用車販売台数の1~3月期の前期比は、年末の軽自動車の販売促進の反動などで▲9.5%の減少になった。供給サイドのデータの方が需要サイドのデータより強い感じである。さらにGDP統計の実質個人消費と関連性が高い消費総合指数(月次ベース)1~2月分平均対10~12月分平均比は▲0.08%の減少になっている。総合的に考えると、1~3月期第1次速報値の個人消費は、前期比で微増にとどまる可能性が大きいとみられる。
●設備投資の関連データである資本財出荷指数の1~3月期の前期比は▲0.8%の減少になった。資本財(除.輸送機械)は同+1.2%の増加になった。また、建設財は同+0.3%の増加になった。総合的に考えると、供給サイドから推計される1~3月期の実質設備投資は前期比微増となりそうだ。
●実質輸出入の動向をみると輸出の1~3月期の前期比は+1.0%の増加になった。輸入は同+0.7%の増加になっている。モノだけでみると外需は若干のプラス寄与になる。非居住者家計の国内での直接購入はサービス面で輸出の伸びにプラス寄与するが14年10~12月期時点で、実質GDPの輸出の2%程度に過ぎないことも考慮して、1~3月期の外需の前期比寄与度は前期比プラス寄与になったとしてもほぼ横ばい圏にとどまると判断する。
●総合的に判断すると、5月20日に発表される1~3月期の実質GDP第1次速報値は明日発表の家計調査3月分のデータ等にもよるが、これから出てくる予測値は、プラス成長にはなっても、ESPフォーキャスト調査4月調査・平均値の前期比年率+2.26%よりもかなり弱いものになる可能性がありそうだ。

3月分景気動向指数予測

●3月分の景気動向指数・速報値では、先行CIは前月差+1.6程度と3カ月ぶりの上昇になると予測する。速報値からデータが利用可能な9系列では、4月30日午前9時現在、鉱工業生産財在庫率指数、消費者態度指数、長短金利差、東証株価指数、中小企業売上げ見通しDIの5系列が前月差プラス寄与、最終需要財在庫率指数、日経商品指数の2系列が前月差マイナス寄与になることが判明している。残る2系列は、新規求人数が前月差プラス寄与、新設住宅着工床面積が前月差マイナス寄与になると予測した。
●3月分の一致CIは前月差▲0.9程度と2カ月連続の下降になると予測する。速報値からデータが利用可能な10系列では、4月30日午前9時現在、大口電力使用量、耐久消費財出荷指数の2系列が前月差プラス寄与に、生産指数、鉱工業生産財出荷指数、投資財出荷指数、商業販売額指数・小売業、商業販売額指数・卸売業の5系列が前月差マイナス寄与になることが判明している。残る、所定外労働時間指数、中小企業出荷指数、有効求人倍率の3系列はマイナス寄与になると予測する。
●一致CIを使った景気の基調判断は12月分でそれまでの「下方への局面変化」から景気拡張の可能性が高いことを示す「改善」に上方修正された。1月分も、2月分も判断継続になった。3月分が予測通りなら、一致CIの前月差は下降、3カ月後方移動平均の前月差も7カ月ぶりの下降になるものの、下降幅が小さいので、4カ月連続「改善」の判断になろう。7カ月後方移動平均の前月差は小幅だが3カ月連続の上昇と、上昇トレンドを維持するとみる。

●3月分の先行DIは55.6%程度と3カ月連続して景気判断の分岐点である50%を上回ると予測する。4月30日午前9時現在、速報値からデータが利用可能な9系列中、消費者態度指数、長短金利差、東証株価指数、中小企業売上げ見通しDIの4系列がプラス符号、最終需要財在庫率指数、鉱工業生産財在庫率指数、日経商品指数の3系列がマイナス符号になることが判明している。先行DIは44.4%以上66.7%以下が確定している。残る2系列では、新規求人数がマイナス符号に、新設住宅着工床面積がプラス符号になると予測した。
●3月分の一致DIは40.0%程度と景気の分岐点である50%を7カ月ぶりに下回ると予測する。速報値からデータが利用可能な10系列では、4月30日午前9時現在、生産指数、耐久消費財出荷指数の2系列がプラス符号に、大口電力使用量、鉱工業生産財出荷指数、投資財出荷指数、商業販売額指数・小売業、商業販売額指数・卸売業の5系列がマイナス符号になることが判明している。商業販売額指数は前年同月比なので消費税引き上げ前の駆け込み需要の反動でマイナスになってしまう。一致DIは20.0%以上50.0%以下と50%以下が確定している。残る3系列では、所定外労働時間指数がマイナス符号に、中小企業出荷指数、有効求人倍率の2系列はプラス符号になると予測した。