【Vol.280】為替介入とはなんですか?
2026年7月21日
為替市場の急激な変動を抑え、その安定化を図ることを目的に、通貨当局が外国為替の売買を行うことを言います。
◆為替市場が大きく変動すると、企業の収益や個人の生活費の見通しが立ちにくくなるため、企業の経営判断や個人の生活設計が難しくなることがあります。そのため、為替市場の安定を図る手段として、主に米ドル/円相場を対象に為替介入が行われることがあります。
◆為替介入には、円高米ドル安の進行を抑える米ドル買い・円売り介入と、円安米ドル高の進行を抑える米ドル売り・円買い介入があります。日本では、通貨当局である財務大臣の権限のもとで、日銀を通じて行われます。また、各国・地域の通貨当局が合意の上で同時に介入を行うことがあり、これを協調介入といいます。2011年3月には、東日本大震災後の急激な円高米ドル安を受けて、協調介入が行われました。
◆財務省によると、2026年4月28日~5月27日の期間に実施された米ドル売り・円買い介入の総額は11兆7,349億円となり、月間ベースで過去最大となりました。1米ドル=160円台まで円安米ドル高が進むなか、為替介入が行われ、米ドル/円相場は一時155円台に接近するなど円高米ドル安方向に転じました。しかし、その後は再び円安米ドル高傾向となりました。このように、為替介入には急激な変動を抑える効果が期待される一方で、為替市場の方向を持続的に変えることには限界があると考えられます。為替市場は、各国・地域の金利差や景気見通しなどにも左右されるため、介入は為替市場の方向を変えるというよりも、為替市場の安定を保つための対応であると考えられます。
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