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【Vol.256】「TOB」とはどのようなものですか?

2025年11月26日

上場会社の株式等をあらかじめ買付価格、買付予定株数、買付期間等の条件を公告し、条件に同意した株主から市場外で買い付ける手法です。

TOBは “Take Over Bid” の略称で、「株式公開買付け」と呼ばれます。

買付者は買付価格や買付予定株数、買付期間などを事前に公告し、その条件に同意した株主が株式を売却します。市場で株式を大量に取得すると株価が大きく変動する場合がありますが、TOBを活用することで株価変動の影響を避けて安定的に株式を取得することが可能です。多くの株主からの売却を促すために、一般的にTOB価格は直近の株価よりプレミアム(上乗せ幅)を付けて高く設定される傾向があります。

TOBの目的は、経営権の取得、 M&A(企業の合併・買収)・子会社化などの企業再編などさまざまです。近年は、親会社が子会社を完全子会社化するためのTOBや、経営陣が自社株を買い取って上場を廃止するMBO(経営陣による自社買収)の一環としても活用されています。

ただし、条件が市場環境と合わない場合や、経営陣や大株主がTOBに反対する場合など、TOBが成立せず失敗に終わることもあります。

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