【Vol.250】物価上昇は生活にどのような影響を与えていますか?
2025年9月24日
物価上昇に対して賃金の伸びが追い付かず、勤労者世帯の購買力低下につながってきたと考えられます。
◆Vol.249では、2022年以降、幅広い品目で値上がりしており、物価が上昇していることをご説明しました。物価上昇は様々な面で経済全体に影響を与えますが、ここでは、主要な消費の担い手である勤労者世帯の生活に与える影響についてみていきます。
◆「名目賃金」とは、給与などを通じて勤労者世帯が実際に受け取る賃金のことです。これに対して「実質賃金」は、名目賃金から物価変動の影響を除いて計算する賃金のことであり、勤労者世帯の購買力を反映しています。物価上昇よりも名目賃金の上昇率が低い場合は、実質賃金は減少し、勤労者世帯の購買力も低下します。近年、こうした傾向が続いていましたが、2025年の春闘で5%を超える賃上げが行われ、2025年7月の実質賃金の伸びは前年同月比で+0.5%と7ヵ月ぶりにプラスとなりました。米国の関税政策などが日本経済へ与える影響が懸念されている中、今後も名目賃金の上昇が物価上昇を上回り、実質賃金が継続的に増加するか注目されています。
関連マーケットレポート
- なるほど!ザ・ファンド
- なるほど!ザ・ファンド