ホームマーケットなるほど!ザ・ファンド【Vol.247】投資において、なぜ人は合理的に判断できないケースが多いのですか?

【Vol.247】投資において、なぜ人は合理的に判断できないケースが多いのですか?

2025年8月19日

感情や思い込みが合理的な(冷静な)判断をくもらせてしまうことがあるからです。

投資の世界では、利益を最大化し損失を最小限に抑えるような「合理的な判断」が必要となる場合が多くあります。しかし、実際には多くの人が感情や思い込みに影響されて非合理的な行動をとってしまうことが行動ファイナンスの研究結果からわかっています。

例えば、保有株式が少し値上がりした際に、まだ価格上昇が見込めるにもかかわらず、値下がりを恐れて早々に利益確定をしてしまったり、「損失を確定したくない」という気持ちから含み損の株式を売れないといった行動があります。これらの行動は行動ファイナンスの代表的な理論の1つである「プロスペクト理論」で説明され、背景には損失を過大に感じてしまう人間の心理的傾向があります。こうした非合理的な行動を理解することで、自分の投資判断のバイアス(先入観や偏見)に気づくことができ、冷静な意思決定に近づく第一歩となります。

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