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【Vol.86】先物取引とは何ですか?

2019年11月1日

先物取引とは、特定の商品を、将来の決められた⽇に、決められた価格で受渡すことを、売⼿と買⼿の間で約束する取引です。

先物取引をした時点では証拠⾦の差⼊れ以外に代⾦の⽀払いなどは⾏われませんが、受渡を⾏うと約束した⽇には、先物取引の買⼿は必ず必要な代⾦を売⼿に⽀払い、売⼿は必要な量の商品を買⼿に引き渡さなければなりません。ただし、先物取引の買⼿は受渡を⾏うと約束した⽇の前⽇までであれば転売することで、売⼿は買戻すことで、それぞれの取引を⼿仕舞うこともできます。


先物取引の特徴①:現物価格との⾼い連動性

先物価格と現物価格との間には⾼い連動性がみられます。
先物の理論価格は現物価格を基に計算されますが、この価格は多くの市場参加者間で共有されており、先物価格が理論価格からかい離した際には、いずれ理論価格に回帰すると判断し、その時点で先物と現物のうち割⾼な⽅を売り、割安な⽅を買って利益を得る取引(裁定取引)が⾏われることなどにより、先物価格と理論価格とのかい離が短期間で解消される傾向にあるからです。


先物取引の特徴②:証拠⾦の差⼊れにより取引が可能

取引時点と決済時点が異なる先物取引では、取引の成⽴や履⾏を確実にするため、契約の当事者が、⾃らの信⽤⼒を証明するために担保として契約⾦額の⼀定割合を現⾦や有価証券などで差し⼊れる証拠⾦制度が採⽤されています。


先物取引の特徴③:取引⽅法は買建てと売建ての2種類

先物取引には、買建て/売建てという2種類の取引⽅法があります。株価指数先物取引の場合、現物取引と同様に買いから始めて、株価が上昇した時に決済(売り)して利益を得ることを⽬的とした買建てだけでなく、株価が下落すると予想した時には、売りから始める売建ての取引も可能です。予想通り株価が下落した場合、決済(買戻し)をすることで、下落した分が利益となります。


先物取引の特徴④:決済⽅法は損益のみをやりとりする差⾦決済

先物取引の決済⽅法は、原則として売買を約束した時点の価格と決済時点での価格の差額のみをやり取りする差⾦決済となっています。現物取引のようにその都度株券や代⾦の授受をする必要がありません。
なお、現物取引では差⾦決済は禁⽌されています。


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