先週のマーケットの振り返り(2016/3/28-4/1)【ウィークリー】
2016年4月5日
1. 先週の市場動向

(出所)データはBloomberg L.P.
先週の市場の振り返り
■株式
世界の株式市場はまちまちの動きとなりました。米国、中国本土市場が堅調に推移しましたが、欧州市場はドイツ市場が下落、英国市場が堅調など高安まちまちでした。日本株は下落しました。米国は、29日に、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が利上げに慎重な発言をしたことからドル安が進み、4月1日には米3月のIMS製造業景況指数が上振れたことで安心感が広がり、上昇しました。中国は、不動産規制の導入の動きが嫌気されましたが、大手機関投資家の資金流入期待が広がったこと、製造業PMIが節目の50ポイントを8カ月ぶりに上回ったことなどが好感され上昇しました。原油価格の下落は、米国市場では限定的な影響に留まった反面、欧州市場では総じてマイナスの影響となりました。日本市場は、増税延期観測や経済対策への期待などが下支えとなったものの、原油価格の下落、円高の進行、悪化した日銀短観など悪材料が重なり、下落しました。
■債券
米国債利回りは低下しました。イエレンFRB議長による利上げを一段と慎重に進めるコメントが好感されました。一方、ドイツ国債利回りも低下しました。ドイツの消費者物価指数が上振れたことで利回りが上昇する局面があったものの、基調として低インフレが続く中、0.15%を中心とした狭いレンジでの推移でした。日本の10年国債の利回りは小幅な上昇でした。イエレンFRB議長のハト派的発言から米国債利回りが低下したのを受けて、日本国債の利回りも低下し、一時、▲0.1%を割り込みましたが、金利低下幅は限定的でその後小幅な上昇となりました。
■為替
ドルは円やユーロに対して下落しました。イエレンFRB議長の発言で、金利が急低下する中、ドルは下落しました。ユーロドル相場は上昇しました。ドイツやユーロ圏の消費者物価指数が上振れたこともユーロの支援材料となりました。
■商品
原油先物価格は前週の39ドル台から36ドル台まで大きく下落しました。世界的な供給過剰感が再び嫌気されました。週末には、サウジアラビアが増産凍結を見送るとの一部報道を受けて急落しました。

(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
2.先週のマーケット・デイリー/ウィークリー

☆は下の「グラフ・図表」を参照。
☆先週の市場動向に関連する代表的な「グラフ・図表」
☆3/29最近の指標から見る欧州経済(2016年3月)原油は当面ボックス圏に、鉄鉱石が急回復

☆3/30最近の指標から見る欧州経済(2016年3月)金融緩和強化と財政拡大が景気回復のドライバー

3. 今週の主な注目材料

※各経済指標・イベントは予定であり、変更されることがあります。