【ウィークリー No.314】先週のマーケットの振り返り(2014/6/9-6/13)
2014年6月16日
1. 先週の市場動向
(出所)データはBloomberg
先週の市場の振り返り
■株式
米国株は、下落しました。週半ばにイラク情勢への懸念が浮上したほか、世銀が世界経済見通しを下方修正したことなどが売り材料となりました。このところ株価が史上最高値を更新したことへの警戒感もあったものと思われます。
日本株は、小幅に上昇しました。緩やかな円高傾向に加え、週半ばからの米国株の下落、イラク情勢への懸念を受け、上値は重くなりました。ただし、法人税減税や年金運用改革などへの政府の前向きな姿勢が引き続き示されたことに加え、円高傾向に歯止めがかかると、株価は反発しました。
■債券
米国債は、債券価格が小幅に下落しました(利回りは上昇)。前週の雇用統計など、景気回復を示す経済指標の発表を受け、10年債利回りは上昇する場面もあったものの、週半ばの米株安やイラク情勢への懸念を背景に、米国債への買いが入り、週を通じての変化は小幅に留まりました。
ドイツ国債は、債券価格が小幅に下落しました(利回りは上昇)。週前半には、前週のECBによる追加緩和決定後、ドイツ国債を一段と買い進めることも難しいとの見方が浮上し、やや売りが優勢でした。しかし、週半ばからはイラク情勢への懸念などを手掛かりに買い戻され、週前半の価格下落分を概ね取り戻しました。
■為替
ドル円は、ドルが下落しました。米国債利回りが小動きとなるなか、ドルの上値は重かったほか、イラク情勢と米欧の株安からリスク回避姿勢が強まり、ドル安要因となりました。
ユーロ円は、ユーロが下落しました。週前半からユーロの短期金利が低下したことに加え、イラク情勢への懸念と米欧の株安からリスク回避姿勢が強まり、ユーロ安要因となりました。
■商品
原油価格は、上昇しました。イラク情勢の緊迫化を受け、原油供給への懸念が高まりました。原油価格は、週後半にかけて約9カ月ぶりとなる1バレル=106円台まで上昇しました。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
2.先週のマーケット・デイリー/ウィークリー
☆は下の「グラフ・図表」参照
☆先週の市場動向に関連する代表的な「グラフ・図表」
☆6/9 【米国の雇用統計(5月)】~雇用者数は堅調に増加~
☆6/12 【米国の債券市場の最近の動向】~景気回復期待が高まり、利回りは上昇~
3. 今週の主な注目材料
※各経済指標・イベントは予定であり、変更されることがあります。