【ウィークリー No.311】先週のマーケットの振り返り(2014/5/19-5/23)
2014年5月26日
1. 先週の市場動向
(出所)データはBloomberg
先週の市場の振り返り
■株式
米国株は、上昇しました。週前半は材料不足のなか、前週に史上最高値を更新した後の利益確定売りの流れを引き継ぎ、下落しました。しかし、週半ばにFOMC議事録が発表されると、低金利政策の長期化観測が強まったほか、FRBが出口戦略の検討を始めたことなどが安心感を誘い、株価は上昇に転じました。また、4月の住宅販売件数が中古、新築ともに予想を上回ったこと、ウクライナ大統領選の早期決着とロシアとの緊張緩和への期待なども、株価を押し上げました。
日本株は、上昇しました。週前半はドル円が約3カ月ぶり水準まで円高となったことを受け、日経平均は1万4,000円を一時割り込む場面もありました。ただし、週後半は円高の一服や米国株の反発を手掛かりに上昇に転じました。
■債券
米国債は、債券価格がほぼ変わらずでした(利回りは横ばい)。週前半は、賃金や物価の上昇ペースが緩やかに留まるとの見方から、債券価格は上昇し、10年国債利回りは2.5%を一時的に割り込む場面もありました。ただし、週半ばに株価が上昇したことなどもあり、その後の債券価格は小幅に反落(利回りは上昇)しました。
ドイツ国債は、債券価格が低下しました(利回りは上昇)。週前半から約1年ぶりの低利回りとなったドイツ国債への需要は限定的でした。週半ばのドイツ10年国債入札が不調に終わると、債券価格は低下しました(利回りは上昇)。
■為替
ドル円は、ドルが上昇しました。週前半は、米国債利回りが低下するなか、約3カ月ぶり水準までドル安円高が進みました。ただし、週半ば以降は米金利の低下が一服したほか、日米ともに株高となったことでリスク回避姿勢が後退し、ドルが買い戻されました。
ユーロ円は、ほぼ横ばいでした。週前半から、ECBの追加緩和観測や、欧州議会選でEU懐疑派が議席を増やすとの見方から、ユーロの上値は重くなりました。対円では、リスク回避姿勢の後退に伴う円安圧力と、ユーロの上値の重さの双方の動きから、狭いレンジでの一進一退となりました。
■商品
原油価格は、上昇しました。米国内の在庫減少観測が浮上するなか、週前半から上昇傾向となりました。週半ばの統計で、実際に在庫が減少したことが確認され、価格は一段高となりました。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
2.先週のマーケット・デイリー/ウィークリー
☆は下の「グラフ・図表」参照
☆先週の市場動向に関連する代表的な「グラフ・図表」
☆5/19 【最近の指標から見るインド経済(2014年5月)】
☆5/20 【最近の指標から見るブラジル経済(2014年5月)】
3. 今週の主な注目材料
※各経済指標・イベントは予定であり、変更されることがあります。