【ウィークリー No.309】先週のマーケットの振り返り(2014/5/5-5/9)
2014年5月12日
1. 先週の市場動向
(出所)データはBloomberg
先週の市場の振り返り
■株式
米国株は、小幅に上昇し、終値ベースで最高値を更新しました。週前半には、ツイッター株の新規上場後の取引制限期間が終了したことで同株を中心にインターネット株の売りが膨らんだほか、AIGの減益決算などにより金融株も下落しました。ただし、7日にはイエレンFRB議長が議会証言において、高レベルの金融緩和の継続が必要としたことなどを手掛かりに、週後半にかけての株価は上昇しました。また、1-3月期企業決算も概ね良好なことなどから、NYダウは史上最高値を更新して引けました。
日本株は、下落しました。連休明けの7日には前週末に発表された米雇用統計後の米欧株の下落を織り込む動きから、株価は下落しました。ただし、週後半は材料も乏しいなか、売られすぎからの買い戻しが入り、値を戻しました。
■債券
米国債は、債券価格が小幅に下落しました(利回りは上昇)。週前半は一進一退となりました。週半ば以降は株価が緩やかな上昇を続けるなか、30年債入札がやや低調だったことなどから、債券価格は緩やかに低下しました(利回りは上昇)。
ドイツ国債は、債券価格がほぼ変わらず(利回りはほぼ横ばい)でした。欧州株が底堅く推移した一方、ウクライナ情勢の不安定感が意識され、債券価格は一進一退となりました。
■為替
ドル円は、前週末からドルが小幅に下落しました。週前半は、米国債利回りが低位で推移するなか、ドルは小幅に下落しました。週半ばにはイエレン議長の議会証言が米国景気の回復などにも言及したために、ドルは若干買い戻される局面もありました。しかし、買い戻しの勢いは限定的で、週を通じて概ね101円台半ば~後半の狭いレンジで推移しました。
ユーロ円は、ユーロが下落しました。週前半は、ECB理事会を前に小動きとなりました。週後半は、ドラギECB総裁が来月にも何らかの金融緩和策を実施する可能性を示唆し、ユーロは下落しました。
■商品
原油価格は、ほぼ変わらずでした。週半ばは米国内の一部の在庫が約5年ぶりの低水準となり、一時1バレル=100ドルに乗せました。しかし、需給はひっ迫していないとの見方からその後は下落し、週を通じた値動きは限定的でした。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
2.先週のマーケット・デイリー/ウィークリー
☆は下の「グラフ・図表」参照
☆先週の市場動向に関連する代表的な「グラフ・図表」
☆5/7 【米国の雇用統計(4月)】~非農業部門雇用者数の増加は3カ月連続の20万人超~
☆5/9 【ユーロ圏の金融政策(5月)】~金融政策は据え置き、6月にも追加緩和か~
3. 今週の主な注目材料
※各経済指標・イベントは予定であり、変更されることがあります。