ホームマーケット週次・月次市場情報インフラ整備の加速が、アジアの持続的な成長の鍵に【アジア・オセアニア豆知識】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

インフラ整備の加速が、アジアの持続的な成長の鍵に【アジア・オセアニア豆知識】

2017年10月19日

アジアでは、巨大なインフラの開発計画が目白押しです。そのインフラ需要を巡って、世界の大手企業が受注獲得に乗り出しています。インフラ整備は経済成長を促進させるとともに、貧困削減や、地域における社会・経済の自立的発展に貢献するとされています。インフラ整備の加速が、アジアの持続的な成長の鍵を握るため、その動向が注目されます。

アジアで必要なインフラ需要は年間1兆7千億米ドル

アジア開発銀行(ADB)の試算によると、2016~30年の アジア太平洋地域のインフラ需要は26兆米ドル、年間で1兆7千億米ドルを超える とされています。

ADBによる前回の2009年の予測では、2010~20年のインフラ需要は8兆米ドル、年間で7,500億米ドルであったため、今回の予測により、年間ベースで需要額が倍増しました。アジアの経済成長は引き続き高いと見込まれ、さらなるインフラ需要が生じていることが背景です。

近年のアジアでは、特に交通網、発電能力、通信、水関連のインフラ整備が大きく進展しており、経済成長、貧困削減および人々の生活水準の向上に寄与しています。
しかしながら、ADBの試算にも示されるように、成長を続けるアジアにおいて、インフラ投資はまだまだ十分とはいえません。

(注)ADBの試算は“Meeting Asia’s Infrastructure Needs”による気候変動調整済み予測額。 

インフラ整備の加速で期待されるアジア経済の成長加速

こうした中、アジア各国・地域では、電力供給網や高速鉄道、地下鉄、高速道路、空港など巨大インフラの開発計画が目白押しとなっており、世界の大手企業がアジアのインフラ開発計画の受注獲得に乗り出しています。

インフラ整備には多額の資金が必要であり、ADBは、インフラ不足の解決には民間企業の活用が不可欠としています。一方、企業側にとってもインフラ需要を取り込むことで、多くの事業機会を得ることが可能となります。

官民連携により未来を見据えて、持続的な成長のため基盤作りに注力するアジア。
今後のインフラ整備の進展やそれに伴う成長加速が期待されます。