中国「国慶節」の大型連休中の消費動向は?【アジア・オセアニア豆知識】
2017年10月5日
中国では、年に2回、「春節」と「国慶節」という日本の「ゴールデンウィーク」のような大型連休があります。現在、中国ではまさに国慶節の最中です。中国からの観光客が大勢日本を訪れるため、日本での消費動向も注目される期間ですが、中国国内における消費動向や他のアジア地域への波及効果はどのようなものなのでしょうか。
大型連休中は中国国内の消費も堅調!
国慶節(10月1日)とは、中国における祝日のひとつで、中華人民共和国の建国記念日です。1週間程度の大型連休となり、故郷へ帰省する人や旅行を楽しむ人も多く、中国国民の大移動が各地で起こります。2017年は伝統的な祝日、中秋節(10月4日)が重なったため、2017年10月1日~8日までの8連休となっています。
国慶節期間中における中国国内の消費は近年、増加しています。特に、中国では近年、食事やホテル、交通など様々な分野で高級化を求める人が増加傾向にあるようです。また、連休中に帰省する人が多く、親戚や友人への衣料品や食品などの贈り物の購入が、消費の押し上げ効果となっています。

2017年は過去最高の約600万人が海外旅行へ!
2017年の国慶節期間中における中国から海外への旅行客は過去最高の600万人に達すると予想されています。 中国旅行研究院によると、2017年はタイやシンガポール、ベトナム、マレーシアなどアジア各国が旅行先として人気を集めているようです。 なお、タイは最も人気のある旅行先で、タイ政府によれば国慶節期間中の訪タイ中国人旅行者は前年同期比で72%増の30万人にのぼる見込みです。タイの人気が高い理由としては、物価が安く、海辺のリゾート地が多いことに加え、中国の航空会社によるタイへの運航路線の拡大などが背景にあるようです。
このように、中国の大型連休は日本のみならず、中国国内やアジア各国に消費拡大の恩恵をもたらしています。
(出所) Bloomberg、中華人民共和国商務部、各種報道資料等を基に三井住友アセットマネジメント作成