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自動車販売市場で急成長を見せるフィリピン、ベトナム【アジア・オセアニア豆知識】

2017年9月29日

アジアでは、日本や韓国のほか、中国、インドが主に自動車販売市場をけん引しています。そうした中、近年、同市場において著しい成長をみせているのが、フィリピンやベトナムです。両国は相対的に高い経済成長を遂げている国でもあり、今後も更なる市場拡大が期待されます。

世界の自動車市場で販売台数が増加

OICA (国際自動車工業会)によると、2016年の世界の自動車販売台数は前年比4.7%増となりました。主な押し上げ要因としては、世界最大の自動車市場となった中国において販売台数が大幅に増加したことがあげられます。

2016年の販売台数の絶対値では、第1位の中国に次いで、米国、日本、ドイツといった国が上位となっています。しかし、 伸び率に注目すると、アジアではフィリピンやベトナムの躍進 が目立ちます。

両国の販売台数の前年比伸び率は20%超といずれも高い伸びとなっています。順調な経済成長と旺盛な消費に支えられたことなどが背景とみられます。

また、両国では中古車輸入が実質禁止されていることも市場の拡大を後押ししていると考えられます。

    

自動車市場で存在感を増すフィリピン、ベトナム

一般に、 1人当たりGDP(国内総生産)が3,000米ドルを超えると、モータリゼーション(自動車の大衆化)が本格化する と言われています。

IMF(国際通貨基金)のデータによると、2016年のベトナムの1人当たりGDPは約2,200米ドル、フィリピンは約2,900米ドルとなっています。

1人当たりGDP が3,000米ドルに迫りつつある上、両国とも1億人前後の人口を擁しており、自動車販売市場の拡大期待は大きいものとなっています。

なお、フィリピン、ベトナムでは日本メーカーの販売シェアが非常に高いため、両国の成長は日本企業の業績に好影響を与えると期待されます。