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中国で拡⼤の⼀途をたどるEC市場【アジア・オセアニア豆知識】

2018年2月8日

近年の中国では、インターネット環境の整備とスマートフォンの普及、所得の向上などを背景に、EC(電⼦商取引)市場の拡⼤傾向が続いており、中国の⼈々にとって重要なプラットフォーム化しています。また、中国⼈消費者の正規品や良質な商品に対する需要が⾼まっていることから、越境EC*も増加しており、EC市場の持続的かつ急速な発展を⽀えています。
*インターネット通販サイトを通じた国際的な電⼦商取引

EC(電⼦商取引)の伸⻑が著しい中国

中国電⼦商取引研究センターの発表によると、中国の2017年上半期中国電⼦商取引額は前年同期⽐+27.1%の13.4兆元(約230兆円)と、2016年通年(前年⽐+25.5%)を上回る勢いで伸びました。
2017年通期でも、堅調な伸びが期待されています。


インターネット環境の整備とスマートフォンの普及が進む中、都市部に加え農村部の住⺠の所得増に伴う消費⽀出の増加、店舗⼩売業の発展の遅れ、消費の中⼼が1980・90年代⽣まれの層へと移⾏、⼤型EC企業の台頭などがEC市場の拡⼤を後押ししています。

EC市場の拡⼤により、物流網の整備・進展や雇⽤拡⼤に期待

ネット通販の利⽤者規模は2017年で5.4億⼈が⾒込まれています。中国政府は、インターネット環境の整備とその活⽤を促進する「インターネットプラス」政策を重要な政策と位置づけているほか、「⼀帯⼀路」政策でも、関係国との貿易をECに
よって促進するとみられ、今後も利⽤者の増加やECビジネスの拡⼤が⾒込まれています。

EC市場の拡⼤は、物流市場に変化をもたらすとともに、配送網の整備などの企業の投資を促し、関連業界を含めた雇⽤拡⼤などの経済効果が期待されます。